おぞましき風景・・・・
(あれ?あそこに小さな祠のような物が建っている・・・
と言う事はここはある意味公認の沼?と言う事か・・・なんていう時代だ・・・
口減らし・・・貧しいからと言って、自らの子供達の命を鬼のように減らしていく。
話や書物では見た事があるが、まさにこの沼がその現実の地だとは・・・昔は日本全国でもこのような場所があったようだ、姥捨て山のような所もその一種だと思うし。
あの子供は?沼のほとりまで引きずられていった。「お父ちゃん!お父ちゃん!!」
ただそう泣き叫ぶだけしかないのだろう・・・他の言葉は意味不明な叫びに搔き消されている。
やがて父親に抱えあげられ・・・投げ入れられた・・・・
「ドボッ!」まさしくそのような音が聞こえてきそうな沼だった。
むなしく空を掴むような小さな手が静かに沈んで行く・・・・
父親は血の涙を流している・・・しかしその顔はどこか虚ろだ。悲しみを超えてしまっているのだろう。
その沼に静寂が訪れていた。人の命一つ失われたと言うのに・・・・なんて事だ。
父親は小さな祠に向かい、そこで両手を合わせて一言「すまん」とだけ言って歩き去った)
今 私の目の前に居る子供の目は、固く閉じられている・・・しかしその両はじからは、涙がこぼれていた。
(あれ?小さな祠の後ろ側から、少女が現れた・・・・あの子が先ほどの白粉の女の子か?・・・泣いている・・・沼に膝まずき、手を合わせ・・・呼んでいる。「ひょうた」と・・・)
そうか・・・年齢から言うと姉か・・・
白粉の香りをさせて移動していた女の子の霊は、この子だ・・・・
続く