現実を見ろ・・・
間違いなくこの部屋に2人が居る事は確かだ・・・
そして2人とも何かに怯えるようにここに隠れている・・・この気持は確かに伝わってくる。
「兵太くん」の場合は分る。父から逃げつために・・・逃げたいために、今も魂は逃げ回っているのだ・・・
しかし・・・「お料ちゃん」の場合は?
何の恐怖だったんだ?
あの子は投げ込まれずにすんでいたようだが・・・
この時私は、ドカドカと歩きまわる男の霊の存在を忘れていた・・・
「お料ちゃん」と呼んでみよう・・・
答えてくれるかどうか勝負だ。
(お料ちゃん・・・聞こえるか?私の声が聞こえるか?)
(・・・・・・・・・・・)
意思が見つからない・・・
(君を助けたいんだ・・・兵太くんと一緒に)
すると・・・突然私の前にお料ちゃんが現れた・・・(兵太)の名前に反応したようだ。
「兵太?兵太がいるの?ここに居るの?」
「ああ・・・ここに居る・・・・落ち付いて聞いてくれ・・・私には君も兵太くんも見える・・・その証拠に君の名前・・・お料というのも兵太クンに聞いたから知っている・・・どうだ?わかるかい?」
「兵太・・・会いたい・・・あの子を助けてあげられなかった・・・・許して欲しいの・・・お姉ちゃんを・・・」
そう言って泣き崩れた・・・
そうか・・・兵太クンを探していた理由はそれだったのか・・・後悔の念・・・だ。
「兵太クンと会わせてあげたい・・・しかしその前に教えてくれ・・・君は兵太クンがこの沼に・・・君はそれを見ていたようだが・・・君は何かに怯えている・・・君もお父さんに沼に?それとも他の恐怖の理由があるのかな?教えてくれないか?」
「・・・・あたしは女の子だから、お父ちゃんは減らさなかった(この頃こう言う言い方をしていたようだ)。だけど・・・その代り・・・お前は稼げって・・・おらたちの為に約立てって言って・・・・あーあ・・・・」
「まだ子供の君に稼げって?どういう事だ?」
「あたしをお父ちゃんは、怖いおじさんに売ったのよ!人買いの鬼に!!」
「人買い?そうか・・・それで君は・・・逃げていたのだな。」
恐らく・・・現実にはこの子は人買いに売られてしまったのだろう・・・実の父親、母親の手で・・・だからこそ魂は今もその恐怖から逃げ回っているのだろう 続く