「うん・・・こちらに吸い込まれる・・・清らかな音色が・・・邪悪なる魂をからめ捕る・・・・もう逃がさない。」
みんなを階段の踊り場に残し私は部屋へ踏み込んだ。
そして部屋に向かったままお父さんに言った。
「お父さん・・・逃がさないように出口で見張ってください。お願いします。」
「逃がさないように・・・って。出来ますかね?」
流石に不安がるお父さん・・・
それは当然だろう・・・しかし
「お父さんなら出来ます。さっきの右手がありますから・・・」
徐霊までは出来ないが、はじくくらいまでは出来る右手になっている筈だ。
それに掛ける!
「はい!やれるような気がします。」
「よろしくお願いします。」
私は部屋の真ん中に立ち、両手を横に広げた・・・掌を上に向けて・・・
「お前の居る場所はここではないはずだ!死後しても、まだ人の魂に喰らいつく悪鬼たるその思い・・・ここで終わりだ。権造・・・そして次の時代は宮坂 権造よ」
その時・・・悪鬼なる気が動いた。
出口へ向かうが、お父さんが居る為に、部屋の中をぐるぐる回る・・・物凄いスピードだった・・・・
「もう逃げられまい・・・終りさ。遥か下の世界がお呼びだ。お前は閻魔の間も素通りのようだ。」
上に向けていた両の掌を前方に向けた。
キャッチしたのだった。
続く