「出て来てくれないか?いま ここに兵太クンを呼び出すから・・・それを見てからでも良い。」
私は兵太クンを同時に呼び出して、2人の壁を壊し、彼女に兵太クンを会わせるしか無いと思った。
それほどの恐怖だったのだろう。
私は兵太クンに呼びかけた・・・・
兵太クンは意外とあっさりと現れた。
ベッドの上で体育座りの姿勢で。
「兵太クン・・・待たせたね?」
「うん・・・待ったよ、おじちゃん。でも今まではもっと待ってたから平気さ」
「ありがとう・・・君は強いな?今からお姉ちゃんと会わせてあげる・・・君も一緒に呼んでくれないか?」
「ほんとに?うん 分った。」
私は彼女に確かめたい事があった。
あの男から聞いた話と、彼女から聞いた話の相違点だった。
彼女はこう言っていた。
「あいつは・・・ある日、私と兵太の父ちゃんに、鉈で頭をえぐられて死んだんだ。
そしてお父ちゃんはその死体もその沼に引きずり込んで鎮めてた・・・」と。
この状況を、彼女はどこで見ていたんだろう。
状況的には、彼女はあの男に犯された後、舌を噛んで死んだのだろう・・・そしてその事を知ったあの子たちのお父さんが、あの男の頭を鉈で・・・だと思うのだが・・
なにか話が・・・時間が短縮されている話になってしまっている。
恐らく真実は・・・あの子が舌を噛んで死んでしまったため、お父さんにお金を払う事をあの男がしぶり・・・それに逆上してお父さんはあの男を・・・殺したのだと思う・・・
しかし・・・彼女はそれを自分に良いようにだけ理解していたのだろう。
せめて・・・自分たちの為にお父さんが復讐してくれたと・・・
それはそれでいい・・・
でもその時彼女は・・・死んでいる。
霊だから?
いや・・・それが知りたいのでは無い。
そこに時間をまたいでしまった彼女の秘密があるように感じたのだ・・・その壁の秘密が・・・あるようだと。
続く