今この時に、一気に考えて答えを出さなければいけない・・・
良く考え手が許されない状況で、名回答がはたして出せるのであろうか・・・
乙部家の人たちに、何かいい方法はないかと問うた所であろうはずもない・・・
いまここは、あの姉弟と私の3人だけの世界なのだ。
「井口さん・・・どうするんですか?」
乙部友子さんが不安を口にした。
誰もが聞きたかった事を、代表して聞いたのだろう。
「2人の壁を取り除く必要があります。」
「可能なのでしょうか?」
「やらなければダメなだけです。出来る出来ないの問題ではなくて、これが駄目ならこれはと言うように、いくつも試してみれば良いだけです。」
私ははっきりとした口調で言った。乙部家の人たちに答えたと言うよりも、あの姉弟に聞こえるように、希望を持たせるように伝えたのです。
「私は考えました・・・お姉さんの今の姿は、生まれ変った2度目の姿です。時空もその2回目の生のあとの終点地。だから2人の空間・・・場所が重ならないのだろうと・・・だから・・・お姉ちゃんの方の1度目の霊を探して、その時の姿形に遡り、今の彼女と入れ替える。そして今の2度目の霊魂は消し去ってしまう・・・確かに簡単な事ではないが、それしか無いのだろうと思う。」
「・・・・・・・・・・・」
「良く分からないだろうね・・・言っている自分でもよく分からないのだから。でも今自分が出来る事は分っているから、それを試してみるだけですよ。」笑
さあと言う感じで私は姉弟の居る方向に向きを変えた。
まだ 姉は出てこない・・・弟の呼びかけにも。
これは都合が良いのかも知れなかった。
なぜなら今いる彼女を、私はこれから全否定しなければいけないのだから・・・
続く