「兵太クン お待たせ。これからおじさんが言う事やる事は、君とお姉さんを助けるためだから、聞こえないように耳をしっかりふさいでおいてくれないか?」
「えっ?お姉ちゃんを呼ばなくても良いの?」
「うん・・・その前にやらなければいけない事があるんだ・・・だから。ひとつだけ聞いても良いかな?君のお姉さんの名前はなんて言うのかな?」
「お姉ちゃんとお話したんでしょう?名前教えてくれなかったの?」
「うん・・・教えてくれなかった・・・聞きそびれちゃったんだ・・・だから教えて?」
「そうなんだ・・・名前
はお良(りょう)ねえちゃんだよ。」
「お良ちゃんか・・・分った。ありがとう・・・それじゃ耳をしっかりとふさいでおいて、少しこちらが見えなくなるけど心配しないでね。」
「うん・・・おじちゃん 頑張ってね。ぼく良い子にしているから・・・あれ?これ父ちゃんにも言った言葉だ・・・あ・あは・・・あははは・・は・・・おじちゃんは僕のこの言葉、ちゃんと聞いてくれる?父ちゃんはぜんぜん聞いてくれなかった言葉なんだ・・・良い子にしているから・・・ね」
「ああ・・・ちゃんと聞いているよ。君は良い子だ・・・おじちゃんを信じてくれているしね。安心おし・・・それじゃ もう少し良い子で居てね。」
良い子でいるから・・・か。
凄く辛い言葉だなと思った。
あの時に全身全霊を掛けて命乞いの時に叫び続けた言葉なのだから・・・
それに当たり前だが、久しぶりに使った言葉だったのだろう・・・でも 本当にいい子だよ、君は・・・兵太クン。
「お良ちゃんか・・・今の彼女の名前は・・・見える名前は、河野文子という名だ。やはり違う人物になっているのか・・・河野文子・・・さあ・・・やるぞ!」
鬼になる・・・これから 俺は鬼になる・・・必要があるんだな・・・くっ!
続く