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過去のお話を読みたい場合は

カテゴリーを細分化して、お話別に何とかまとめました。
読みたいお話別にすべて読む事が出来ますので、そちらからお探し下さい。

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ぶら下がりの骸(むくろ) 9

2007-04-19

腐臭の消えた部屋・・・
「さて・・・ここを借りさせてもらうよ、橋本君」
私はその部屋を出て、隣の部屋をノックした。
ほどなく若い男性が顔を出した。

「あの・・・この隣の部屋を借りようと思って見に来たのですが、この部屋って何かありましたよね?」
私が余りに唐突な質問をしてきたので、その住人は戸惑っていた。

「何かって?何か変でしたか?」
「ええ・・今見てみたら、腐臭のような匂いがしました。あと、壁に染みのようなものがありました。」

「えっ?まだそんな物残っているのか?掃除された筈なのに・・・?はっ!!」

隣の住人は、思わずこちらの誘導尋問に引っかかってしまい、口走ってしまった。そして慌てて口を抑えた。

「やっぱりそうですか・・・気にしないで下さい。分かりますから。ありがとうございました。」
私は頭を下げて挨拶をした。

「魔って下さい!それでまさか貴方は借りませんよね?その部屋は・・・」

「いえ・・・借りようと思います。」
「だって・・・それを知っていても?」
「ええ・・・その代わり不動産屋さんに値引きしてもらいますが・・・」
「マジですか?すげ〜・・・そこの人は橋本さんと言う方が住んでいました。」

「分かってます。首吊りですよね?」
「知っていたんですか?さっきの染みって、本当にあるんですか?」

「染みは綺麗に掃除されています。貴方の言うとおりでした。」
「・・・・・・あは・・あははは・・・やられた」
「今度お隣同士になると思いますが、よろしく」

私はそう言ってその場を去った。
そしてその足で不動産屋に向かった。

そして・・・家賃の約3分の1の家賃で借りられたのであった。

しかしその時の不動産屋の叔父さんの驚いた顔は今でも忘れられない。
自殺があった事を、知っていて借りた人は聞いた事がないと・・・また値切ってきた人もいなかったと
 
                   完

Posted by kiyoman 21:18:35Comments(2)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 8

2007-04-18

本来ならば、除去してしまうはずの性悪な霊。
しかし話によって理解させられる霊には、強引な力を使う必要はない。

この場合の霊は、そんな一例であった。

「昇れる道を作るから・・・」
私はそう言って、ぶら下がりの男の前に座り込んだ。
この時には、私は無警戒状態になるので危険だが、
大丈夫との判断であった。

「○○○○ ○○○○」
時間にするとほんの20から30秒たらず・・・

私的な表現をすれば・・・
頭上よりカーテンコールのような光が降りてきて真っ暗な部屋が、明るいイメージに変わる。

まぶしい位の光・・・
「さあ・・・橋本。この光が見えるか?」

「ああ・・・見える・・・見えるとも・・・」
橋本は興奮ぎみに答えた。

「最後にもう一言だけ言いたかった・・・聞いてくれ。」

「なんだ?」

「俺は・・・俺は前の住人を怖がらせようと思ってやった訳じゃないんだ・・・気がついて欲しかっただけなんだ・・・でも結果的に俺は霊だった事を忘れていた。すまない事をしたと思っている。」

「ほうか・・・それは重要な気持ちと発言だ。橋本・・・君は悪い奴では無いんだな・・・ただ気弱な青年なんだ。東京の水に合わなかった・・・君は被害者なのかも知れないな?」

「悪霊じゃないのは分かってくれたんだね?ありがとう」

「さあ・・・もう何も考えずに・・・昇りなさい。またチャンスを失ってしまうから・・・」

私は手のひらを、天井の光の根元にあたる部分に徐々に上げていった。

それに比例して橋本の姿も小さくなっていった。
「上がったかな?」

私はヨイショッという感じで立ち上がって、部屋中を見回した。
「完了!」
空気に漂っていた、腐臭はすっかり消えていた。
               続く

Posted by kiyoman 19:48:41Comments(0)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 7

2007-04-18

「話を聞いてあげる・・・話なよ」

「おれはさ・・・駄目な奴なんだ。仕事もどじで物覚えが悪くって、営業成績も上がらず・・・彼女にも愛想をつかされて、他の男と二股掛けられた上にさようならされて・・・田舎には帰れないし・・・
実は首を吊ったのも、衝動的な勢いだったんだ。本当はそんな勇気も無いくせに・・・こんな時に限って勇気が出ちゃったんだな・・・いや?やけでやっちゃったんだ。後悔している・・・本当に後悔している。死にたくなんかなかったんだと思う。なのに・・・」

「死にたくなかったのに、死ぬってどんな感じか・・・と試すみたいな気持ちでやってみたら・・・」
私が後を復唱するように話すと

「そうなんだ・・・台から足がずれて・・・そして台が倒れて・・・もう遅かった。苦しかった・・・涙が物凄くあふれてきた。顔中血管だらけになった感じがした。血が吹く出してくるんじゃないかと思うくらいに・・・」

「そうか・・・じゃあ、今は本当に後悔しているんだな?死に切れずにここに居た訳だな?」

「そうだ・・・早く親父とお袋・・・それに兄ちゃんの顔を見たい。そして謝りたい。」

「大人しくあの世に上がれるか?」

「うん・・・上がりたい。もうこの世に未練は無い。こんな姿を親に見せたくないし・・・また泣かせてしまうから・・・このままでも良い。」

「あの世からでも親には謝れるさ・・・チャンスもあるはずだから・・・」

「うん・・・・おねがいできるの・・・か」
                 続く

Posted by kiyoman 10:14:19Comments(0)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 6

2007-04-17

「見たところ、お前は首吊りのようだな?」
「そうだ・・・俺は嫌になったんだ。何もかも世の中に!」

「お前の名前は?歳は?」
「何故そんな事をお前に教えなきゃいけない?教える必要なんかないだろう」

もっともなまともな返事が返ってきた。

「そうだな?言うとおりだな?じゃあ俺は、問答無用でお前を除去するけど、それでいいな?」

「ちょっと!ちょっと待て!!」
霊は慌てて言ってきた。

「なんだ?なにか用か?俺はお前とは関係ない人間だ・・・でもここに住みたいからお前を消す・・・ただそれだけだ。」

「お前消すって・・・そんな力があるのか?」
「あるかないか、試してみようか?」
「まて!待ってくれ・・・消すだけしか出来ないのか?あの・・・成仏させてくれるとか・・・は出来ないのか?」

「俺はまだ未熟だからな・・・出来無い事はないが」

「・・・・・・」しばらく沈黙が続いた。

「俺の名前は 橋本光喜・・・歳は26歳・・・だった・・・」

「26歳で自殺?何があったんだ?成仏させてあげるには、死者が素直になり、自己的にも成仏を願わなければ、出来ないんでね。教えてくれ・・・」

「俺は山形から出てきて8年・・・真面目に働いてきた・・・つもりだった。それが急なリストラが。
確かに俺は仕事が出来るタイプではなかったのかもしれない。さからリストラ自体は怨んでいなかった。」

「それでは何が橋本を自殺までに追い込んだんだ?」

「話しても良いのか?こんな事を・・・聞いてくれるのか?俺の話を?」
「ああ・・・菊から話しなさい。」

実際ここまでの時間は、10分を経過していないくらいでした。
               続く      

Posted by kiyoman 10:04:28Comments(2)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 5

2007-04-16

一瞬顔がこわばった男・・・しかしその体勢で居る事自体霊・・・それも性悪な地縛霊・・・

「生意気な奴だな・・・お前は何なんだ?ここに住もうと思っている奴なのか?」
霊は強気に言ってきた。

「ああ・・・借りようと思っている。でも、前の住人とは少し違うぞ?」

その言葉にも反応があった。

「前の住人は、お前の事を見れたか?存在を知っていたか?最初からこうやって話しかけてきたりしたか?」
私は少し高飛車な口調で脅かした。

「どうせお前は、音を立てて脅かすか、スッと姿を少し見せて脅かす程度の事をしたんだろう?」

ズバリだったようだ・・・その霊体は、その首をつった状態から、畳に降り立った。

「ほう?立てるんだな・・・そうやって移動しながら脅かしていたのか?この部屋の中だけなら、地縛霊のお前でも、動けるわけか・・・」

                 続く 

Posted by kiyoman 10:15:01Comments(0)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 4

2007-04-15

部屋に上がった私は、その腐臭の元に向かった。
「この部屋か・・・?なるほど」

私はそこに奇妙な風景を見かけた。
入り口を入ってすぐの、入り口上の角に、小さいお札が張ってある事を見逃さなかった。

「なるほど・・・これが張ってあるという事は、まだ新しいな・・・この腐臭の元は・・・」

もう一度私は部屋の中を見渡した。
今度はさらに神経を集中させてみた。
すると・・・
「ひひひっ〜」
笑い声とも苦痛の声ともとれる声がしてきた。
そこには一人の男がいた。
つま先が畳から15cmほど浮き上がり、手はブランとさせ、首を傾げた・・・横に?・・・
少し普通の人間より首が長く、横に曲がっていた。

「お前がここの前の住人か?」
私はその男に話しかけた。
「違う・・・俺は・・・俺は前の前の住人だ!」

「って事は、私がここに来る前に、もう一人誰かが住んでいたのか?」

「ああ・・・たったの3週間くらいだがな・・・ひっひっひっ・・・逃げやがったぜ!」

「おい!お前は脅かしたのか?」

「脅かしたわけじゃない・・・死に切れないから、俺の話し相手になってもらおうと思って、話しかけただけだ・・・」

「性質(たち)が悪いぜ?お前!死に切れない?死にたいのか?消えたいのか?」
初めて私の問いに、その中にぶら下がる男の顔が変わった。
                  続く

Posted by kiyoman 22:12:45Comments(0)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 3

2007-04-15

ドアをそっと開ける・・・
電気が通っていないので、真っ暗な状況でも仕方ない。

ここはキッチッンをはさんで2間の作りであった。
気のせいか、ゾクゾクする空気・・・寒い。
ひんやりと言う感覚の、上のレベルを想像してもらえれば良いだろう。

目を凝らして、気を集中する。
右の部屋・・・フローリングされていて、綺麗な部屋だ。
こちらは問題ない・・・・
では?
もう一つの部屋は?
そちらは畳張りだ・・・薄暗くて見えない・・・
しかし 私が嗅いだ、先ほどの腐臭の根源がそこにあるようだ。

さすがに靴を脱がなくてはいけないのが、嫌だと思いながら・・・・
私は部屋に上がった。
                続く

Posted by kiyoman 20:01:11Comments(0)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 2

2007-04-13

何か戸惑う不動産屋の主人。

「早めに決めたいので、見せていただけませんか?」
私の押しに根負けしたのか、不動産屋の主人は

「私は今からは行けませんから、カギを預けますから、見てきて下さい。」

「えっ?一人でですか?カギを預かっちゃっても良いんですか?」
あまりにも簡単な申し出に、私も一瞬止まってしまいました。
それほどまでにして、この時間に行きたく無いという理由・・・
おそらくズバリなのだろう。

「分かりました、これからすぐに行って見てきますので・・・カギもすぐにお返ししますから。」
そう言って私はすぐその物件に向かった。

そこから歩いて2・3分の距離でした。
時間は8時半ごろであった。

薄暗いポストの横のホール
階段を上がってすぐの部屋だった。
2Fにはもう一部屋あった。

ガチャガチャ・・・
カギを開ける・・・この瞬間からだった
重苦しい空気と共に、何故か腐臭・・・
まさか遺体がある訳では無いだろうが、この腐臭は、まだこの部屋で人が死んでから、成仏しきれていない証だろう。

霊として存在している・・・地縛霊として・・・
これでは昼間でも嫌な感じとして、普通の人間でも感じるだろう。
ましてその原因を知っている人間にとって、この時間にここに来たいと思う人間はいないだろう。

しかし・・・このような部屋が、すぐに空室として貸し出されている事も事実であった。
                  続く

Posted by kiyoman 22:01:04Comments(4)TrackBack(0)

ぶら下がりの骸(むくろ) 1

2007-04-12

このお話は、ある時機私が、住まいを探すときに、自殺のあった部屋ばかりを探して借りていた頃がありまして、もちろん家賃交渉が目的でしたが・・・
そんな中で、少し怖かったお話をいたします。

1988年頃、私は当時まだ28歳と若く、まだお金も無い頃のお話です。
私は当時 早急に住む所を探さなければいけない状況になってしまい、部屋探しをしていました。
そうは言っても、はじめに掛かる金額が大きくて、出来るだけ安い家賃の所をと探していました。

そんなある日、私は某駅から5分以内のマンションの前を通りかかりました。

何か異様な雰囲気を突然頭上に感じて見上げました。
そこはタイル張りの少し古めですが、しっかりした作りのマンションが建っていました。

私が異様な気を感じたのは、そこのちょうど二階の部屋でした。

私は思わず歩く事を止めて、見上げていました。
「これは・・・何かあった部屋か・・・」

私は近くの不動産屋に行って、この物件の空きを聞いてみた。
「すみません・・・あの○○ビルは空いてませんか?」
「えっ?あ・空きですか?・・・ありますよ。ちょうど2階が・・・見てみますか?」
不動産屋のおじさんが、ちょっとぎこちない受け答えで答えてきた。
やはり・・・そうか。

「そうですか。見てみたいですね。今から」
私がそう言うとおじさんは慌てて

「今からですか?もう夜ですし、あそこは今 電気が通っていないので、真っ暗なんですよ。見えませんよ。明日にしませんか?」

おじさんは何とか明るい時にと伸ばそうとして来た。
                   続く

Posted by kiyoman 22:37:54Comments(0)TrackBack(0)

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言霊の伝言師

言霊の伝言師
名前 井口 清満
性別
自己紹介 霊関係の仕事に携わっていますが、中身はいたって普通の人間です。
どちらかというと、明るくてポジティブな人間です。
皆さんの期待しているような格好をしていませんし・・・笑
趣味 映画鑑賞
出身地 東京都
居住地 東京都
好きな
食べ物
バナナ・あんみつ・お肉系・・・
ピーマンは大っ嫌いです!!
最近のマイブーム:もりそば・・・

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