何年か前のこの時期… 桜が咲き始めた頃…
たまたま乗り合わせた電車で、
ボォっと立って窓の外の春風景を眺めていると…
少し離れた二人掛けの座席辺りから、
通常ではない感じの慌てた女性の口調で…
「止めて下さい!」 「この人、痴漢です!」
車内は一瞬にして、その声に反応した空気になりました。
その女性が座っていた側には、
いかにも痴漢をしでかしそうな判り易い雰囲気のオッサンと、
付近には数人の男性がいました。
私が立っていた位置は少し離れていたので、
様子を見る感じでいると…
周りの男性は何事も無かったように目を背けたり、
席を立ってその場から離れたり…
誰も反応しようとはしていません。
オッサンは…
その空気を読み取って開き直ったように…
「俺は痴漢なんかしてへんぞ!」
と言いながら、女性の胸を触っています。
女性の声の勢いは無くなり…
「誰かぁ… た・助けて下さい…」
これはもう、完全に冤罪ではなく現行犯です。
それでも、すぐ近くにいる男性達は…
やや迷惑そうな雰囲気さえ漂わせて黙殺しています。
私は…
無反応を装っている周囲の空気に驚きつつ、
放っておくわけにはいかないしぃ…
例え私も… 周囲と同じく見て見ぬ振りができたとしても、
この桜吹雪が黙っちゃいねぇ(刺青はありません)って感じで、
結局、一人でオッサンを取り押さえ黙らせました。
(私、いざとなれば、けっこう武闘派で獰猛?なんです)
ただ、取り押さえる際に、多少の抵抗に遭い、
私は軽い怪我をしてしまいましたが…
オッサンの出血とは比べ物にならない怪我でした。
次の駅に到着しそうな時、警察に差し出すために、
ヌルヌルしてキモいオッサンを動けない状態にしたまま
ドア付近まで引っ張っていると…
(そこまでなら、けっこう格好イイ正義の味方って感じ?)
どこからともなく…
明らかに私より誠実そうで、好青年っぽい感じの…
サッパリ短髪の… 爽やかクロレッツみたいな男が現れ、
すでに無抵抗のオッサンを2、3発殴り、
「警察に突き出してやる!」と言いながら、
被害にあった女性に
「お怪我はありませんか?」とか…
んで、結局、唖然とする私から痴漢のオッサンを奪い?
女性は何度か振り返り、私に申し訳なさそうに…
でも、どこか… 要領の悪い私に呆れたように…
私のお手柄?は春の風と共に去って行きました (-_-;
Gone With The Wind …
なぜか?そんな古い映画のタイトルを思い出し、
呆然と… 少し気が緩んだ頃、
さっきの格闘の抵抗で怪我したところが疼き始め…
ガァ〜ン うずくぞ 動けんぞ… |(-_-;)|