1429年フランスはシノンの地に向け、急ぐ人物があった。
騎乗の主はロレーヌのラ・ピュセル(乙女)ジャンヌ・ダルクである。
彼女はシャルル7世への謁見を果たすため、ドン・レミと言う村からはるばる罷り越したのだった。
いよいよシノン城に到着、大広間でシャルル7世は
貴族達の中に紛れ込み分からないようにしていたが、顔も知らぬはずのシャルル王太子をジャンヌはすぐに見つけ出してしまった。
そしてこう言った。
「我等が気高き王太子様へ神のお告げを持ってまいりました。」
ジャンヌはシャルル7世に、「我がフランスはイングランドから包囲されたオルレアンを開放し、王太子さまはランスの大聖堂にて戴冠され国王になられます。」
と告げた。その言葉をすっかりシャルル7世は受け入れ、ジャンヌの要望どおり軍隊を与えた。果たせるかなジャンヌの果敢な功績によりフランスはイングランドの手からオルレアンを取り戻した。あまりにも有名な伝説化した史実だが、当時、ジャンヌは実に色々な呼ばれ方をしていた。
「聖女」「魔女」「悪魔の手先」「フランスの娼婦」等々。
ジャンヌを「ウィッチ(魔女)」と呼んだのはイングランドの勇将・ジョン・タルボットである。
プライドが高いイングランド人はフランスの田舎娘にしてやられたと認めるのがよほどに忌々しかったと見える。よって、ジャンヌがコンピエーニュで捉えられるや身代金を払って彼女を手に入れると異端審問にかけ、不当な酷いやり口で火炙りにしたのである。謂わばジャンヌは政治の黒い謀略の巻き添えになったのは明白であろう。
だがそれにしてもジャンヌと言う人物はあまりにもベールに隠された部分が多く、人間らしさを感じない存在になってしまっている。
彼女がシノン城でシャルル王太子を見つけた事やその他にも数々の不可解な神通力めいた力を発揮している事は史実に残されている。
私なりの理解としてはジャンヌには確かにある種の神通力があったと思う。
が、相当に思い込みも激しく、自分の感じる事が真実の神通力なのか思い込みなのか見分けられる精神状態になかったのではないかと見ている。
神の声を聞いた時、それは神ではなく自分自身が将来を予見していた可能性が非常に高いのではあるまいか?そう思えて仕方ない。
まさに「占い師」の天与の分を授かっていたと思う。
前にも記したが、中世においての魔女は産婆さんや占い女をしていたと言うことを考えればジャンヌは
魔女の要素があったとも考えられるが、やはり「魔女」としての生活や活動はしていなかったのではないだろうか。
ジャンヌ・ダルク物語のHP
http://www.sonypictures.jp/archive/movie/joanofarc/