龍輝麒麟占い師の無料お試し占い
http://chiebukuro.uranai-town.net/otameshi/mikaiketsu.cgi?id=163美しくも優しき鬼
時空を越えてあの苦しくも不思議な出来事から時は流れていた。
あれから、竜大(りゅうた)は目を瞑り、心を集中
させるだけで冥界との間を魂を行き来させることが
出来るようになっていた。
勿論、霊聴による人の心が雪崩こむのは”バルー”
が上手くコントロールしてくれているから問題はない。
心で聴きたいと思う心の声だけを聴きたいと念ずれ
ば特別な危険でもない限りバルーが上手くコントロ
ールして聴かせてくれる。
竜大は最近、冥界に行くのがとても楽しくなっていた。
冥界で竜大には仲の良い霊獣が出来たからだ。
決して自分の種族以外は信用せずプライドが強く
高貴な霊獣にも関わらず、何故か竜大には信頼を
強く寄せている。
元々、争いは好まず不浄を嫌う生き物であり、穢れ
を見るだけで死んでしまう高潔な生き物でもある。
竜大が冥王ハデスの息子であろう事は知るわけも
なく、竜大の純心無垢な心に惹かれているのだろう。
自由に人の姿に変わることが出来、新しき王になる人物にお使えすると言うのだから、本能的に竜大に
懐き使えているのかもしれない。
見事に舞いたなびく黒きタテガミ、体には青黒く蝶
の羽根を思わせるかのような光沢を放つウロコがあり。
額の少し上には角のような物が一本生えている。
体は鹿のごとくしなやかで、尻尾は牛、ヒズメは馬
のようになっており早く遠くへ走るのには良い体型
をしている。
見るものを虜にしないはずはなく、全ての生き物の
長といわれるぐらいの美しさと威厳を兼ね備えていた。
麒麟【角端(かくたん)】
黒麒独特の美しく光輝く全身のフォルムは大いなる
力さえ感じさせられる。
竜大が冥府に行くと同時に何処からともなく表れ
人間の子供の姿に身を変え竜大に会いに来る。
バルーが思わず嫉妬してしまうぐらいの親密さだ。
その黒き麒麟の名前はフォルスと言った。
フォルスは人間の姿に身を変えている時には人の
言葉がしゃべれた。
竜大はフォルスといると心が温かな気持ちになれ、
とても心地良かった。
バルーもそんな二人の様子を見るのがとても嬉しかった。
限界では縛られの身だが、竜大が冥界に来ていると
きだけは開放される。
勿論、竜大に付き添っていなければいけないのは
同じことなのだか、外の空気(冥界の)が吸えるだ
けでも幸せだった。
フォルスはたまに竜大を背中に乗せ駆けたり飛翔
したりもした。
幻想世界を天高くから見下ろす景色はとても美しく
竜大の心を虜にしていった。
竜大は思った。
この楽しい一時がずっと続けば良いのにと。
でも、途中でいつもタイムリミットがやって来る。
そう、バルーが現界に連れ戻すからだ。
人に竜大の異変に気付かれてはいけない。
バルーも神経質になっていた。
やがて、時が来れば分かるのだが、フォルスも
竜大と一緒に現界で過ごすことになる。
竜大を守護するために。
それまでは、バルー一人で竜大を護って行かなくて
はならないのだ。
竜大が成長するたびに忍びよる魔の力も強くなる。
それを破邪していく必要がある。
そのために、冥府の神獣が人知れず警護にあたるよ
うになるのだ。
竜大は、近づき信頼と主従関係を結ぶことが出来た
神獣のみを使役することができる。
これから先の彼の成長には必要不可欠なのだが、バ
ルーは、このことに関しては関与することを禁じら
れていた。
この先どんな波乱が待ち受けているのやら・・・。
魂の修行はまだまだ始まったばかりであった。
次回に続く