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『香乱記』を読んで

2006-05-14

宮城谷昌光の『香乱記』を読んだ。

項羽に与せず、劉邦に和せず、秦末の動乱期を駆け抜けた英傑・田横の生涯を描いたものだ。

昔、司馬遼太郎の書いた『項羽と劉邦』を読んだときは、とても劉邦の生き様が感動的に描かれていたように記憶しているが、田横の立場から項羽と劉邦を見ると、違った人物像が浮かび上がってくる。

田横という人物は日本人には余り知られていないが、覇を競った劉邦は、田横の死を惜しみ、彼の部下達を待遇しようとしたが、彼らは劉邦に従うことを望まず、全員自決してしまう。

後に、諸葛孔明も彼の気骨を讃えたと言われている。

この物語の中にも占い師が随所に登場する。さすがに中国である。

田横3兄弟は、占い師(人相見)の預言通り、全員が王になっていく。

最後まで生き残った田横は、劉邦に勝てないことを知り、最期は自刎してしまう。

最後のシーンは涙なくしては読めない。

『三国志』や『水滸伝』と比肩する面白さである。

一読をお薦めしたい。

でも、宮城谷先生、なぜ「広辞苑」にも載っていない難しい漢字(地名ではない)が多いのでしょうか?

香乱記〈1〉

Posted by shimjung 21:33:59 │Comments(0)TrackBack(0)

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