「悩みがない」というお客さま

「私には悩みがまったくなく毎日感謝です」という80代の男性が来られた。

一見すると70歳くらいにしか見えないくらい肌がつやつやしていた。

しかし、目をじっと見つめると、その奥には悩みがあることが直感でわかった。

よく聞くと、跡取り娘と女婿とはあまり会話がなく、さらに女婿は子供たちともうまくいっていない。

さらには、孫娘も登校拒否になって、その後高校を中退...

聞けば聞くほどボロが出る感じだった。

それでも終始にこにこしながら「私は悩みがなく感謝してますが...」と言いながら、家族の問題をいろいろ話された。

不思議な人だ。通常、家族にいろいろ問題があれば、それを"悩み"というのだが、本人自身が無事なので「悩みがない」と表現しておられるだけだった。

命式は偏官と正官の並び、すなわち「官殺混雑」であった。

責任感も強く、退職後も公的に尽力してこられたようだった。

我々は「かんからかん」ということがあるが、あまり深く悩まない人が多い。

ご老人は、「悩んでない」ということがプラス思考で素晴らしいことのように考えておられた。

悩みは悩みなんだが...