先日ワーキングプアーを取り上げたドキュメント番組を観ました。
繰り返し放送されているので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
働いても働いてもラクにならず、経済的に緊迫している状況から抜けられない方たちの日常を放送していました。
特に印象に残っているのが、両親が離婚後、中学生になると母親も家に帰らなくなり、それ以来一人で生きてきたという30代の男性のことです。
正社員として就職するタイミングを失い、アルバイト生活を続けるうちに、ホームレスになってしまったというのです。
そして、ゴミ箱の中から雑誌を拾っては売り、カップ麺を食べて、生活しているのです。
その方のその後を追跡した番組が先日放送されていました。
その方は役所から草むしりの仕事を得るようになっていました。
以前はカップ麺でしたが、仕事をするようになり、食堂で定食を注文していました。
餃子と味噌汁と漬物、そして大盛りの白い炊き立てのご飯。
質素な食事といえます。
けれど、その方は、一口一口噛みしめるように頬張り、本当に美味しそうに食べていました。
その表情はとても生き生きとして、喜びに満ちているようでした。
そして、今では銭湯のお風呂にも入れるようになった、とナレーションは語っていました。
気持ち良さそうに湯船につかり、喜びに満ちた表情で何度も顔をゆすぐ姿を見ていたら、ご飯を食べてお風呂に入れることは、当たり前なことではないのだと思い知らされました。
健康で無事で、ご飯を食べ、お風呂に入れる。そして帰る場所があり、家がある、家族がいる、ということはとても幸福で恵まれていることなのですね。決して当り前のことではない、ということに気づかされました。
そして、その方は、社会とつながること、仕事を持つことの喜びと重要性について語っていました。中学生のころからずっと一人で生きてきた男性の言葉が今でも心に響いています。