レスリーは口コミで訪れる人たちをボランティアで占っていたのですが、心ない人から「占いがはずれた」とクレイムを言われることも少なくありませんでした。
けれど、「占いがはずれた」わけではありませんでした。
レスリーは常々言っていたものです。
「占いや予知は、相手のためになるように使って初めて、意味があるものになる。相手を貶めたり、傷つけたり、怠けさせるための目的にしてはいけない」と。
だから、彼と別れることを感じても、あえて「あなたがこんな風に努力したり、彼の気持ちを理解してあげれば、よくなる可能性があるわ」とプラスになることを探して忠告すると。
もし、今のあなたの意識には邪気があり、自分勝手な一面が彼に嫌われているから、フラれてしまうと感じていても、その通りには伝えずに、彼女が少しでも自分の短所に気づけるように、言い回しを工夫することに重点を置いていたのでした。
良い結果が見えても、安心して気を抜いてしまわないように、さらに向上できるように、彼女の意識にプラスになるメッセージを与えることが、占う真の目的になる、とレスリーは教えてくれたのです。
人の心に希望と勇気とやる気をもたらす占いを目指すこと。そして、人の役に立てる占いにするためには、「あたる」ことよりも、その方が改心して努力する助言になることが大切なのだ・・とレスリーから教えられたのでした。
レスリーは占いだけでなく、アメリカの家庭料理をごちそうしてくれたり、薔薇の花を愛するきっかけも与えてくれたのでした。
今庭で咲く薔薇の花はレスリーと過ごした日々を思い出させてくれるのです。
そして薔薇を見るたびに、レスリーの助言を呼び覚ましてくれるのです。
(続く)