家事が苦手で夫に文句ばかり言われて離婚を考えている、という女性のお話をしました。けれど、独身のまま結婚していなければ、今度は「仕事はキツくて給料も少ない。生活はぎりぎり。同僚も先輩もイヤな人ばかり。はやく辞めたい・・ラクをしたい」と悩む女性もいらっしゃいます。
そのような相談を数多く受けていて思い出したことがあるのです。
ずいぶん昔の話になりますが、旦那さんとゴルフに出かけた時のことです。
ゴルフは通常4人でコースを回ります。旦那さんと二人で申し込むと知らない方とコースをご一緒することがあり、その時も初対面のカップルとご一緒することになったのです。
そのカップルは、親子ほど年が離れていて、違和感を感じていたら、
「こいつは、俺の愛人なの。俺が面倒みてやってるの」と気さくに話しかけてくるので、ビックリしたことを今でも覚えています。
そんなことを急に言われても、こちらはどういう顔をすれば良いのか困ってしまいますよね。けれど、その男性はまったく意に介さず、しゃべり続けるのです。
「こいつはね、クラブのホステスだったの。実家が貧乏だから、学校にも行ってないの。だから、俺がこいつの実家も面倒見てやってるのよ」
と明るい口調で話すのです。
その愛人になっている女性は歌手の金井克子さんのような風貌をしていて、(他人の関係という歌を歌っていました

)なんだか老けこんでいるような印象にうつりました。水商売関係の女性なのかな?という雰囲気なのですが、その女性が、私と同じ年だと知り、2度びっくりでした。当時20代後半でした。
けれど、一番驚いたことは、男性が何を話そうと、その女性は下をうつむいたまま、黙ってじっと耐えていたことです。面倒をみてもらっている男性に、蔑まれ、馬鹿にされる言葉を浴びせられても、聞き流し、ただただ、諦めた表情で、寂しそうにゴルフをしていたことが印象に残っています。
生活の面倒を見てもらい、ファッショナブルな衣装で着飾り、ゴルフに連れてきてもらっていても、少しも幸せそうに見えません。むしろ、惨めな思いをしている様子が表情からうかがえるほどでした。
愛人になるのもラクじゃない。
その女性が、そう呟いているのが聞こえてくるようでした。
お金と引き換えに魂を売ってしまったようにも感じました。
自立することで自由になれて、誰にも気兼ねする必要がなくなり、のびのびと暮らせると思えるのですが・・・。
その女性なりの思いや事情がいろいろとあるのでしょう。
女性の生き方は、本当にさまざまな選択があるものだ・・・と思う出来事なのでした・・・。