癒されないインナーチャイルドを、現在の人間関係で癒すのは難しい

前の記事の補足です。

癒されないインナーチャイルドの願い というのは、

実は私たちは全員といっていいほどもっています。

これがあるために、さまざまな人間関係の問題がおきることがあります。

たとえば、小さいときに親にネグレクトされた、、その怒りがある場合、

大人になっても、親代わりになりそうな人に、「私を愛しなさいよ!」(私は愛される権利があるのよ)

みたいな態度で要求することがあります。

(ネグレクトされて、超自立型になる場合もあるので、その場合はまた別です)

無自覚に、インナーチャイルドの願いを、相手を使ってかなえようとするわけです。

でも、相手はその役をやる義務はありませんので、面食らってしまいます。

また、小さいときに、父親が死んでしまってさみしかったような場合、

大人になって会ったパートナーの男性に、常に親がわりのような態度を求めることがあります。

パートナーの男性が、小さい子をかわいがるように女性を愛したいタイプならいいですが、

対等な男女の関係を求めている場合、相手の期待に応えることに疲れてきます。

女性の方は、「なんで私の思う通りにしてくれないの!」という子供の態度だったりします。

何が言いたいかというと、

インナーチャイルドの望みが癒されていないまま、大人になると、

無自覚にインナーチャイルドの望みをかなえる手段として、相手を使ってしまいがちだということです。

大人同士として相手に接するのではなくて、

子供が大人に、「私を満たしてちょうだい」というような態度になってしまうことがあるのです。

幼いころのインナーチャイルドの願いを、現在大人になった人が、また違う大人に補償してもらおうとするのは

完全に空振りに終わりますし、それで人間関係が壊れることも多々あります。

なぜなら、相手はそんな役を担うつもりも、担う義務もなく、そもそも状況も違うので、

インナーチャイルドが願うことぴったりを与えてくれるわけではないからです。

もちろん、「ごくたまに」合うような相手や、音楽や映画、状況、

そんな中で癒されていくこともあります。それは幸運なことです。

ただ、癒しを相手に「強要」するようになったら、それは暴力に近いものがあります。

大人の態度としては、

自分の癒されていない部分には自分で責任を持ち、

専門のセラピストと共に、ちゃんと幼いころの当時の場面までもどって向かいあい、

インナーチャイルドの声や感情をきいて寄り添い、満足するように対応することが一番でしょう。