「日本古来の武道の精神」のウソ

またまた、「太田光の私が総理大臣になったら・・・秘書田中」(日本テレビ 17日午後8時)からのネタです。
今回はタレントの関根勤さんが「小学校から武道の授業を義務化する」とのマニフェストを提出しました。

子供たちに日本古来の武道の精神を教えることことによって、少年犯罪やいじめといった問題を減少させることができるとの主張ですね。

賛成派の人たちが述べた意見は相も変わらぬものばかりでした。

武道は武士道に繋がり、武士道は誇り高き伝統文化である。武道の精神は勝ち負けよりも相手に対する思いやりを学ぶことである、また、武道から自己を律する力を得られる等々です。

まったく馬鹿らしいとしか言えません。

まず、前にも書いたことがあるんですが、武士道は日本の伝統的文化なんかではありません。

武士は江戸時代には人口のせいぜい5%ぐらいしか占めておらず、しかも自らはなんの生産もせずに、農民を搾取していた寄生虫のような存在だったんです。

なぜ、そんな存在が日本を代表しているかのように言うのでしょうか。

武士道にしても、祖先が戦争で勝手に領土を分捕っただけで、他に何の根拠もないのに、わがもの顔で農民や町人を支配していた彼らが、それを正当化するために作り上げた偽りのアイデンティティでしかありません。

どう考えても、昔も今も日本人のルーツは農耕者であるはずなんですが、それが気に入らないのか、何かと言えば武士道を精神的バックボーンであるかのように言う人が沢山います。

搾取者たちの手前勝手な理屈でしかない武士道の実体を見ずに理想化し、さらにほとんどの日本人のルーツが農耕者であるのに、武士が日本人を代表しているかのように考える。二重の欺瞞ですね。

自分たちの真のアイデンティティを見据えることなしに、美化した精神論を展開しても何の意味もないのではないでしょうか。

また、武道=格闘技を習えば、他人に対する思いやりの心が育まれ、いじめがななくなると言うのも嘘です。

高校や大学の格闘技系のクラブで物凄く陰湿ないじめが行われていることは周知の事実でしょう(私も個人的に経験があります)。

武道家が人格者であると言うのも間違ってますね。番組に出演していたオリンピックメダリストの古賀さんも柔道や空手をやる人には単なる力自慢で人間失格しているような人が結構いると言っていました。

また、空手部や少林寺拳法部の学生が集団で町をのし歩き、一般の人たちを威したりしていることも知っている人は知っていることです。

賛成派の人たちはこれらの事実をどう考えているのでしょうか。

とは言え、私は格闘技を学ぶことの利点をすべて否定するわけではありません。ただ、別に格闘技だけが素晴らしいのではなく、あらゆるスポーツに長所はあると思っていますし、また、向いていない人間もいるのですから、義務化して押し付けるのには賛成できないだけです。

では。