突然ですが、「イディオ・サバン症候群」と云う言葉があります。
よくテレビでも取り上げられますから、ご存知の方も多いでしょう。
また、トム・クルーズとダスティン・ホフマンが共演した映画「レインマン」を見られた方は、ダスティン・ホフマンが演じた不思議な能力を持つ自閉症の兄を思い出してください。
彼は床に落ちたマッチ箱の中のマッチの本数を落ちる音を聞いただけで当てると云ったことをやって見せました。
実はこれは決して映画の中だけのことではなく、こうした能力を持つ人間が実際にいるんですね。
この他には、一度聞いただけのメロディを、どんなに複雑でも完璧にピアノで再現できたり、何百年かにわたり、過去および未来のある年月日が何曜日になるかを瞬時に答えられるなどの例もあります。
こうした特殊な能力を持つ自閉症者や知的障害者をイディオ・サバン※と呼びます。しかし、彼らがこうした能力を持つ理由は今のところはっきりとはわかっていません(幾つかの仮説はあります)
イディオ・サバン(idiot savant)は、フランス語で「白○」(知的障害者)を意味するidiotと「学者」を意味するsavantから作られた言葉です。
イディオ・サバン症候群についてはオリバー・サックス著「妻を帽子とまちがえた男」(晶文社)に詳しく説明されていますので、興味がある方は読んでみてください(大変な名著です)。
話は変わりますが、大分前のあるテレビ番組で第六感の科学的説明なるものをやっていまして、第六感が優れているかを確認するためのテストを紹介していました。
このテストは簡単に言えば二枚の写真の間の間違い探しでした。
要するに、勘のいい人間は、細かい違いや、ちょっとした変化を直感的に感じる能力(マインドサイトと称していました)に優れているということです。
これが日常生活でも発揮され、無意識的にさまざまな徴候を感じ取り、それを予兆ととらえることを第六感が働いたと感じるんですね
一部の「イディオ・サバン」はこうした徴候を感じる能力が異常に発達していて、普通の人間に感じられないほどの変化を感知できるらしいのです。
そして、「イディオ・サバン症候群」ではなくともこうした感受性が鋭い人間は、たとえばちょっとした仕草や雰囲気などからその人の過去や、現在、そして未来までが見えるのかも知れません。
明日に続きます。
では。
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