先日、取り上げたつまらない仕事についた場合の例について、少し補足します。
ちょっと複雑ですが、面白い事実があります。
いやな仕事をしている人が後輩にその仕事を引き継ぐ際に、この仕事は面白いと言わなければいけないとします。
するとその人は本当にその仕事を好きになってしまうんですね。
要するに、心にもないことを言ったことで認知的不協和が発生したので、それが本当のことであると思いこむことによって、解消しようとするわけです。
別の例を上げます。
大学で勉強をせずにバイトにかまけ、サークル等で遊び呆ける人がよくいます。
まあ、学生の間は楽しければいいんでしょう。
言い訳や正当化はいくらでも可能です。
しかし、就職すると事情は違います。
社会には真面目に勉強して、知識豊富で優秀な人間が沢山います。
それに対して、自分は時間を無駄にしてしまったという事実に突き当たります。
こんな時、この人は自分を正当化するために、同じような駄目な人間を誘ってグループを作ったり、場合によっては優秀な人間を誘って誘惑しようとします。
優秀な後輩を飲みに連れて行って、「お前はできる奴だが、人生を知らない」と言って説教する先輩はその典型でしょう。
道連れが欲しいのでしょうね。
結局、彼らは飲み屋で愚痴ばかり言って、クダを巻くくらいしか能がない人間になってしまいます(いくらでも周りにいるんじゃないですか)。
こうした人たちは元々、弱い人間なんですね。
それで自分が怠けていることが「認知的不協和」なので、いろいろな形で正当化しようとします。
こういった状態から抜け出すためには、自分の弱い部分を見つめながら不協和を解消していかなければいけません。
これができなければ一生浮かび上がることは出来ないでしょう。
と言っても、別に会社で出世する必要はありません。
どんな形でも、現実を見据えて頑張ることが大事なのです。
これでようやく認知的不協和理論の話は終わりです。
では。
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