人の長命化と高齢者社会

IMG_0016.jpgある生物学者によると人間の寿命は理論的には50年程度だそうです。

これは動物の体重と心拍数は反比例し、一生の心拍数は20~23億回で一定するとの学説に基づいています。

たとえば、ネズミの心拍数は毎分約600回で、寿命は約4年。

ゾウの心拍数は毎分約40回で、寿命は約70年です。

ところが、人間の寿命だけ例外的に長いのです。

人類の祖先が森林生活をしていた時には、多分、この法則が当てはまっていたと思われます。

つまり、寿命はせいぜい50年くらい。

そして、この50年というのは事故が何も起きず、病気にも罹らないことを条件にしていますから、実際にはもっと短命だったでしょう。

しかし、時と共に人間は寿命を伸ばしていきます。

これには沢山の理由が考えられます。

まず食生活、そして、衛生状態(医療)を上げることができるでしょう。

食生活については、果物や野菜中心から肉食に移行したことから、豊かな栄養を取れるようになり、長命になりました。

同時に脳が大きくなり、脳の成長のために時間がさらにかかるようになりました。

さらに、火を利用した調理により食物が柔らかくなったので、高齢でも咀嚼できるようになったわけです。

続きます。