迷信と犯罪(2)

IMG_0016.jpg続きです。

ところで、この世に何かが存在しないことの証明は非常に難しいんですね。

水素よりも軽い元素はないとか、温度は絶対零度よりも低くはならないといった科学的に確立されたものを別にすれば、ないであろうことは理論的に推測できても、ないものの証拠を提示することはできません。

たとえば、白いカラスがいることを証明するには、どんな言葉を並べるよりも、白いカラスを連れてくればいいわけです。

ところがいないことは事実をもって証明することできません。

余談ですが、クイズでも○×の場合、何々はないと云った問題が出た場合は×であることが多いんです。

水に浮く硬貨は日本の一円玉以外には世界に存在しないという問題が実際にテレビで出されたことがありますが、これは当然ながら答えは×でした。

そんな硬貨が存在しないことを証明するには世界中のあらゆる国のすべての硬貨を調べなければならないし、その調査に本当に間違いがないことも証明しなければいけません。

そんなことは不可能でしょう。

オカルト・心霊現象にしても同じことで、絶対にないなどとは誰にも断言できません。

単に、科学的には証明されていないと言えるだけです。

科学的な姿勢とは、科学的ではないからといってその存在を絶対的に否定することではありません。

そして、信じるか否かはそれぞれの人の問題です。

昨日書いた刑法で呪いなどによる殺人は不可能と見なされていることを別にすれば、法律によって存在しないことを規定できるはずがないんですね。

続きます。