来週16日に2015年上半期の芥川賞と直木賞が決定します。
そして、ご存じの方も多いと思いますが、芸人の又吉直樹さん(ピース)の「火花」が芥川賞候補作に選出されました。
前に出てこようとする芸人ばかりの中、大人しく地味な彼は珍しい存在で、私は大好きです。
それはいいとして、彼の作品は三島賞にもノミネートされています。
残念ながら、獲れなかったのですが、これは三島賞にとって大魚を逸したことになるかも知れないと言われています。
ほとんど知られていない三島賞を世間の人々に知らしめる絶好の機会だったのですから。
三島賞はもともと新潮社が芥川賞(文藝春秋社)に対抗するために作り出した純文学の賞です(大衆文芸賞は山本賞)。
しかし、知名度が圧倒的に低いんですね。
芥川賞を知っていても三島賞なんて聞いたこともないという人が結構います。
又吉さんの「火花」は、掲載した文藝春秋は記録的な売れ行きを記録し、小説自体も発行部数が50万部に届くそうです(エンタメ作品と違い、純文学では考えられない部数)。
この話題性を利用しない手はなかったのに。
それだけ三島賞の選考がガチだと言うことなのでしょうが、さて芥川賞はどうなるか。
もし又吉さんの作品が獲ることになったら二つの賞の格差はさらに拡がることになるでしょう。
続きます。
芸人と芥川賞
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