芸人と芥川賞(続き)

IMG_0016.jpg続きです。

文学賞の選考にそんな商業的な思惑を絡めてもいいのかとの意見もあると思います。

しかし、文学賞といっても、もともとそんなにきれいなものではないんです。

少し前のことになりますが、ある若手俳優が初めて書いた小説で文学賞(比較的無名でしたが)を取り、その内容があまりにもスカスカだったことが話題になりました。

芥川賞や直木賞は文藝春秋社が出版した作品が取ることが多いのは有名な話です。

受賞すると売れ行きが全然違いますからね。

また、特に直木賞が仲間内(友人や弟子)で順番に与えられていたことも一部では良く知られた事実です。

選考委員も本当にいいかげんで(少なくとも過去においては)、考え方が偏向しており、公平な判断なんてとても期待できなかった。

たとえば直木賞はSFを完全にはじき出していましたし、長い間、推理小説にもかなり冷たかったんです。

この辺りの事情は筒井康隆さんや小林信彦さんの小説に詳しく紹介されていますので、興味のある方は読んでください(廃刊になっていても図書館にはあるでしょう)。

大体、文学賞に限らず、賞なんて日本では大体こんな感じです。

本当に公平に審査されることなんかないんじゃないかな。

一番良い例がレコード大賞でしょう。

あるインターネットサイトはこうした事情に詳しく、毎年、予想しているのですが、必ず当たります。

要するに最初から決まっているわけで、審査員なんてたんなる飾りなんですね。

今回の芥川賞に関しては、又吉さんが獲るかどうかは微妙なところです。

受賞すれば宣伝のためだと言われるでしょうし、しなければ芸人に対する偏見のせいだと非難されるでしょうから。

結果が楽しみです。

では。