ツキを呼び込む力-セレンディピティ

20160601183826-0c6258311ac8bc10136c357967d6973e85e70d80.jpgセレンディピティ(serendipity)という言葉があるんですが、ご存じでしょうか。

簡単にいうと、何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉です。

この言葉は英語以外の言語には翻訳が不可能とされています。

つまり、一つの単語でこの言葉の概念を完全に表すことができないということです。

日本語では「偶察力」と訳されているらしいのですが、聞いたことがないですね。

字面を見ても意味は理解できません。

「偶然幸福発見能力」との8文字熟語として表現されることもあるようで、このほうがまだわかりやすいでしょう。

セレンディピティは、失敗してもそこから見落としせずに学び取ることができれば成功に結びつくという教訓として語られることが多いようです。

たとえば、ペニシリンの発見、X線の発見、電子レンジの発明などが例として上げられます。

ただ、注意しなければいけないのは、セレンディピティとは、何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見をする「能力」のことを指すことです。

ある脳科学者は、セレンディピティについて、偶然の出会いは誰にでもあるけれども、その時にその出会いに「気づいて」、いろいろ考え、吸収して自分のものにすることができる能力と説明しています。

ある意味ではセレンディピティとはツキを呼び込む能力と言い換えることもできるかも知れません。

そして、セレンディピティは意識的に強化することができます。

まず、豊富な経験を積むこと、そして心を常にオープンにして、その経験から意味を見出す能力を磨けばいいわけです。

つまり、日常の生活のさまざまな出来事、特に失敗に注意して、そこから新たな意味をくみ取るように努力することでしょう。

もちろん、言うのは簡単で、実行は難しいですが。

では。