労働条件の格差

20160719084852-bd166d47c6026abdc92885b8c4aadce88d62d166.jpgこの間、ある女性から鑑定の依頼を受けました。

彼女はパチンコ店で働いていると言っていましたが、あまりにも労働条件が悪いので驚きました。

一応、断っておきますが、彼女は正社員です。

サービス残業なんかは当たり前で、休暇もぜんぜん取れないんですね。

まあ、冠婚葬祭では取れるそうですが、その場合も、たとえば結婚式だとすると、どこの式場で行われるかまで申告しないといけないのだそうです。

更に酷いことにには、出産休暇も育児休暇もない。

女性社員は子供ができると辞めざるを得ないとのこと。

こんな会社があるとは驚きです。日本には労働基準法があって、最低限の労働条件が決められています。全ての企業はこれ以下の条件で従業員を働かせることができません。

それを彼女は知らなかったそうです。しかし、聞くところによると世の中にはこんな会社は珍しくないんですね。

私は専門機関に相談するようにアドバイスしましたが、しかし、残念ながら、実際にはあまり意味がないでしょう。よほどの決意がないと会社と戦うことはできませんから。

しかし、政府はなぜこんな酷い慣習を野放しにしているんでしょう。これでは出生率が上がるはずがありません。

それに労働組合はどうしたんでしょうか。それぞれの会社に労組がなくても、全国的な組織があるはずですが、随分前から何もしなくなったように思います。

格差社会なんてことが言われて久しいですが、労働条件においてもこれがはっきりとしています。

公務員や大企業の社員だけがまともな労働条件で働いていて、あとは給料面だけではなく、さまざまな面で搾取されているんです。

日本は1人当たりGDPでは世界13位にまで落ちたそうですが、労働条件ではさらに下にいるのではないでしょうか。

これでは先進国を名乗るのは止めたほうがいいでしょう。

では。