ある高齢の女性作家(92歳)が最新の著書の中でこんなことを言っています。
「スマホを1台持っていると電話にカメラに計算機とか時計の役目までこなすんだって?
そんなものが行き渡ると、人間はみなバカになるわ。
まったく日本人総アホの時代が来るわ。
もう進歩はこのへんでええ、進歩が必要だとしたらそれは人間の精神力である」
気の利いたことを言っているつもりなんでしょうが、まったくのクリシェ(決まり文句)ですね。
何か新しいもの、便利なものが出現するたびに聞きます。
蒸気機関や大量生産システムが出現した時にも同じようなことを言っていたそうです。
ひょっとしたら火が出現した時にも「こんな悪魔の発明を使うと堕落する」とか言う人間がいたんじゃないかな。
申し訳ありませんが、年寄りの愚痴から一歩も出ていません。
自分の頭が古くなっていて、時代についていけないことを認められない。
こういう人は、世の中は悪くなるばかり、昔はよかった、最近の若者は駄目論を繰り広げます。
そして、私たちは物質的には豊かになったが、心は貧しくなっている、と続ける。
世の中や人間が退歩しないと気が済まないんですね。
しかし、私に言わせれば、これは人間を馬鹿にしています。
人間の能力を見くびっていると言うか。
歴史的に見ても、人間が退歩した例はないのに。
続きます。
では。
人は退歩するか?
Posted by comment(0)
|
コメント