先日、あるテレビ番組で食に関する雑学を紹介していたんですが、その中の説明にちょっと私の認識と違う点がありましたので、私の知っていることを書いてみたいと思います。
まず、タルタルステーキの由来です。
ご存知だと思いますが、生の牛肉をミンチ状にして、香辛料や薬味等を添えて供する料理ですね。
本格的なものは包丁の背で叩いてひき肉状にします。
日本ではあまり人気がないようで、余り見ません。
韓国料理のユッケはまあまあ見ますが。
まあ、それはいいとして、このタルタルステーキは、韃靼人、つまりタタール人が作り出した料理だと言われています。
余談ですがタタール人とは、北アジアのモンゴル高原からリトアニアにかけて広い地域で活躍したモンゴル系、あるいはテュルク系などの人たちのことを指すのだそうです。
ただ、モンゴルまたはトルコですから、かなり大雑把と言うか、あまり正確にはわかっていないようです。
それはいいとして、彼らは騎馬民族だったので、常に馬と一緒に生活していました。
それで長距離の移動の際には、最初は羊なんかを食べるわけですが、段々と少なくなってくると、働けなくなった馬を食べるようになります。
ただ、老馬ですし、元々食用ではありませんから肉が固いんですね。
だから、鞍の下に肉を置いたまま1日走り、柔らかくしてを食べたわけです。
これがタルタルステーキの起源です(韓国のユッケも起源は同じでしょう)。
そして、これに火と通したものがドイツのハンブルグで名物になり、ハンバーグと呼ばれるようになりました。
だから、タルタルステーキは、元々は馬肉だったんですが、テレビでは今は宗教上の理由から牛肉を使うようになったと言っていました。
しかし、これはどうでしょうね。
一般的に馬肉のほうが牛肉よりも手に入りにくいから牛肉を使うようになったのではないでしょうか。
フランスでは今でも馬肉のタルタルステーキをよく食べますし、馬肉のほうが高級とされています(馬肉専門店もあります)。
大体、私は寡聞にして、馬を食べない宗教なんて聞いたことがないんですが、皆さんはどうですか。
もう少し書くことがありますから、明日に続きます。
では。
食の雑学:タルタルステーキ
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