前にも書いたように小池東京都知事は会話や演説にカタカナ語が多いことで有名です。
レガシー(遺産)、コンプライアンス(法令順守)、ダイバーシティ(多様化)等々。
ところで、彼女は若い時にアラビア語の通訳をしていたそうです。
少し驚きました。
なぜ驚いたかと言うと、通訳や翻訳を仕事にする人間は言葉に敏感なので、普段から外国語を会話に混ぜることを避けようとする傾向があるからです。
通訳を雇ったのに聞いたことのないような英語の単語やカタカナ語を並べられたら困るでしょう。
翻訳でも同じですね。
英語をそのままカタカナ表記すればいいんだったらこんなに楽なことはない。
できるだけクライアントにわかるように話すまたは書くことが絶対条件ですから。
もし、小池都知事が通訳をしている時もあんな感じだったのなら、とても優秀とは言えなかったでしょうね。
ただ、クライアントにわかるような言葉を使うと言っても、なかなか難しい時もあります。
こちらが大丈夫だと思っても、相手が知らなかったりしますから。
たとえば、リモートセンシング(遠隔測定)という用語でクレームが来たことがあります。
確かに一般的ではないのかも知れませんが、文脈に合わせたんですね。
それから、こちらは日本語ですが、「瑕疵」や「自然人」にも文句を言われました。
聞いたことがないんだそうですが、これらは不動産や建築関係の書類、契約書なんかに良く出てくる言葉で、使わないわけにはいかないんです。
「瑕疵」は欠陥で、「自然人」は法人に対応する普通の人間という意味です。
まあ、基本的には、外国語やカタカナ語をできるだけ避け、仕方がない場合には、新聞で見る単語であれば使ってもいいと思っています。
では。
カタカナ語と専門用語
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