常識の嘘(続き)

20170527071842-bb2d33faf5a042745cf44629116b4880a8f3f098.jpg続きです。

昨日書いた通り、ピラニアが人や動物を襲うというのはあるドキュメンタリー映画から始まった伝説みたいなものなんですね。

これは有名なレミングの集団自殺を思い出させます。

この話も昔取り上げたことがありますが、簡単にもう一度書いておきます。

レミングは北欧や北米に生息するネズミ科の小動物で、増殖し、餌を確保できないほどに数が増えすぎると突如集団で海岸まで移動し、次々と海へ飛び込んで自殺をすると言われています。

これもかなりの人が聞いたことがあるんじゃないかな。

ところが、実はこの話は「白い荒野(1958年)」というディズニー製作のドキュメンタリー映画をきっかけに広まった、まったくのウソなんです。

増殖しすぎたレミングが集団で移動を始めるのは本当ですが、これは新たな餌場を探すためであり、死に場所を求めてのことではありません。

その上、どうもディズニーは「白い荒野」において意図的にレミングを"集団自殺"に追い込んだらしく、動物愛護団体より抗議を受けているそうです(本当だとすればディズニーもとんでもないことをしますね)。

ついでにもう一つよく聞く本当のような嘘の話を紹介します。

「宇宙から見える唯一の人造建造物は万里の長城だ」

これも聞いたことがあると思います。

この宇宙からと言うのが曖昧なのですが、アメリカの宇宙飛行士によれば月面から万里の長城は見えなかったそうです。

では、ずっと地球に近い人工衛星(GPS用の衛星は100キロくらいの高度を飛んでいます)からはどうでしょう。

きわめて条件の良い時に高性能のカメラを使用すれば撮影することは可能だそうですが、肉眼ではやはり無理なんですね。

実際に宇宙から見えるのは港湾や空港などです。

かなりの面積とはっきりしたコントラストが重要なポイントなんでしょう。

では。