ある作家のエッセーを読んでいて「がめつい弁護士」なる小タイトルが付けられた文章を見つけました。
弁護士がクライアントと食事をした時に法律上の相談をされたのでその分を請求したんですが、筆者はそれがめついと言っているわけです。
ううむ、どうでしょう。
普通だったら料金が発生するものを食事中だから無料になると考えるほうが厚かましいと思いますが(食事代はクライアントが出したとのことです)。
私にも通訳をしていた時に似たような経験があります。
昼間の仕事が終わってから、クライアントがその相手を招待して食事をする時にもついてきてくれと言うんです。
当然ながら、その食事中も、彼らは話をしますから、私は通訳をしなければいけません。
なのに、クライアントは食事だから無料でいいだろうと思うわけです。
その時の気分にもよりますが、そんな時は大抵、別料金を請求することにしていました。
大体、仮に仕事なしでも、クライアントと食事するのは結構気詰まりなものです。
彼らは外国で一人でレストランに入るのが嫌なんでしょうね。
数人でいる時でも注文の仕方がわからないなんてこともありますから。
こういう場合は難しいんですが、営業的なこともありますから、むげに断ることもできません。
それから、キャバレー(日本と違って、食事をしてから、ダンサーたちのレビューを見るところです)に連れて行ってくれなんて依頼もありました。
これもまあ通訳はしませんが、夜遅くまで付き合うわけですし(午前2時くらいまで)、私は何度も見ているので嬉しくも何ともありません。
この時も料金を請求して、嫌な顔をされました。
日本人は目に見えないものにお金を払いたがらないとよく言われますが、うなずけます。
弁護士も知り合いなんかにいろいろ聞かれたり、頼まれたりすることが多いと思います。
それでお金を請求するとがめついと言われてしまう。
本当に大変ですね。
では。
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