翻訳をしていると日本語がおかしくなることが良くあるんですが、なかなか自分では気がつきません。
だから一番良いのは誰か他人に見てもらうことですね。
別にフランス語がわかる必要はなく、日本語だけをチェックしてもらえばいいんです。
私も会社を経営している時は、自分でやった翻訳は社員の一人に見直してもらいましたし、社員の翻訳は私がすべてチェックしていました。
しかし、今は一人なのでこういうシステムはとれません。
ですから翻訳を冷やすということをします。
テキストに入り込みすぎている頭から一旦その翻訳を追い出すわけです。
そして、少し時間をおいてからもう一度見直すとある程度客観的に見られるようになります。
余談ですが、原文を見ずに、翻訳文だけを読んでも結構誤訳を見つけることができます。
論理の流れがおかしいからです。
それから、私は通訳の際には、時間的な制約を考慮して、なるべく短い表現を使う訓練をしていました。
具体的には、動詞を名詞化する等(下に例を上げます。適当かどうかはわかりませんが)ですが、当然ながら硬い言い回しになります。
その影響が翻訳にも出て、文章も硬くなったのでしょう。
そのために翻訳文も大抵の場合、短めになりました。 例:「A社とB社は、Cモードを使用することより、Dの非対象性を処理することを予定している」(文章が相当酷いですが例なので勘弁してください)を「A社とB社は、Cモードの使用による、Dの非対象性の処理を予定している」にします。
実はこれには一つ問題があります。
翻訳料金の計算の仕方です。
原文の文字数を数える場合はいいんですが、翻訳文の文字数を数える方法だと、なんとなく損をしたような気がするんですね。
とは云え、これは私のスタイルなので、意識的に長くすることはできませんが。
では。
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