受動喫煙防止の話(3)

続きです。

一部の役所では職員のタバコ休憩を規制しようという動きが出ています。

これに対して、何でも禁止するのはよくないとか、喫煙休憩を取った方が仕事の能率が上がるので、結局はその方が得になるなどといった反対意見もあります。

なるほどねえ、しかし、基本的なことを言うと、仕事中の休憩は就業規則に規定されていますから、それ以上、取ってはいけません。

定期的に休憩を取る方が能率が上がるのなら、それをきちんと規則にすべきです。

これなら、誰も文句を言えません。

休憩時間にタバコを吸おうが、何をしようがその人の自由ですからね。

ただ、喫煙をしないと集中力が落ちるといった主張をする人は要注意です。

明らかに依存で、病気ですから、治療しないと。

そう云えば、あるフリーライターは、「タバコが迷惑なら、子育てだって迷惑だ!」と発言しています。

「そうした理屈が通じるのならば、私は児童公園や市立の保育園や幼稚園、小中学校の全面閉鎖を求めたい。なぜなら、子供を持たない私が、子育てという個人の趣味を、税金を通して負担してやる理由はないからだ」

驚きましたねえ、なんという理屈でしょう。

さらには、「我が物顔に電車の中でベビーカーを押したりするなどの迷惑行為は、嫌煙者の前での喫煙と変わらない」との指摘にいたっては、あきれてものが言えません。

前から日本人は妊婦や小さな子供連れの女性に冷たいと思っていましたが、こんなことを考える人がいるんだ。

わざわざ言うまでもないでしょうが、子供は国の財産であり、私たちの未来を担う存在です。

人々の健康を損ない、モラルを低下させる喫煙との比較はナンセンスでしかありません。

まあ、こうした主張は、いわゆる認知的不協和*で、まとも取り上げる必要はないんですが。

*ごく簡単に説明すると、世間的にはタバコ有害説が圧倒的に有力なのに、喫煙者は必死でこれを否定しようとし、あらゆる屁理屈を並べるといったことです。

では。