汚名挽回、そして、情けは誰のため?

今日も日本語に関わる話をしたいと思います。

テレビなんかで誤用の例としてしょっちゅう取り上げられる「汚名挽回」ですが、これには異論があります。

「挽回」には「元に戻す」という意味があるため、「汚名の状態を元に戻す」と解釈できるんですね。

つまり意味としては「汚名返上」と同様に使うことが可能で、「疲労回復」の使い方をイメージするとわかりやすいでしょう。

以前は「汚名挽回」も普通に使われていましたが、1976年頃から誤用説が広まったとのことで、最新の三省堂国語辞典(七版)には「誤用ではない」とはっきり書かれているそうです。

今、思い出したので、ついでに書いておくと、「情けは人のためならず」という諺をご存じだと思います。

その意味を「情けをかけることは、結局はその人のためにならない」だと思っている人が多いので、これもよくクイズに出題されます。

もちろん、「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくる」というのが本当の意味です。

しかし、ある心理学者によると別の考え方もあるそうです。

たとえば、電車で老人に席を譲るとします。

するとその人はそんな良い人である自分に満足感を覚えるんですね。

そして、自己肯定感を高め自分を好きになる。

後は好循環で、もっと自分を好きになるために、さらに人に親切にするようになります。

これは非常に重要な人生を幸せに過ごす秘訣だと思います。

人に親切にすると損をすると思っている人は、大抵、幸せそうには見えません。

大きなお世話かもしれませんが、考え方を変えてみたらどうでしょう。

今、思い出したのでついでに書いておくと、

では。