私はテレビのクイズ番組が大好きで良く見るんですが、わりと簡単な問題が多いと思うのに、タレントが結構馬鹿な回答をします。
意識的なのかも知れませんが。
そして、これを反知性主義だと批判する人がいるんですね。
しかし、反知性主義と言うからには知性主義もあるんでしょうか。
そして、知性主義とは学校の成績が悪い人間を切り捨てるものなのでしょうか。
私は人にとってもっとも大事なものは知性ではなく優しさだと思っています。
この問題は非常に複雑なので、もう少し考えてからまた取り上げるつもりです。
ただ、知性と優しさについて考える時に思い出す作品があるので今日はその話をします。
有名なSF小説「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス著)です。
ただし、SFといってもぜんぜん難しくはありません。
1966年に発表されていますから(短編小説バージョンは1959年発表)、かなり古いものですが、大変な傑作です。
オールタイムベストでも必ず10位以内に入っていますし、ナンバー1に推す人も結構いるくらいです。
何度か映画になり、日本でもテレビドラマ化されたことがあるので知っている人も多いでしょう。
簡単に紹介すると、知的障害者だった青年が脳手術によって、天才になるという話です。
彼は職場の仲間や友達から馬鹿にされながらも愛されていたんですが、頭が良くなるとどんどん人間関係が悪くなり、敬遠されるようになります。
そして、愛さえも失ってしまいます。
本当の幸せとは何なのか、高い知性を持つことは幸せに繋がるのか、人の優しさとは、といったテーマを持つこの作品は多くの人を感動させました。
興味がある方は読んでみてください。損はしないと思います(損をしても責任は取りませんが)。
では。
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