外国人が日本に来て驚くことは沢山ありますが、そのひとつとして電車の中で当たり前のように寝る人が多いことが上げられます。
ドイツのある新聞はこれについて以下のように言っています。
「日本には居眠りという美しい言葉がある。この2つの文字は存在と眠りを表わしていて、公衆の面前で寝るという意味だ。
ウィーン大学で日本学を研究しているブリギッテ・シュテガー教授は『世界第2の工業国である日本の国民にはいつでも眠りに落ちるスイッチがある。それは素晴らしい才能だ』と語っている。
日本人の子供たちは幼少時に母親から居眠りのテクニックを習う。
ちなみにNASAの研究では宇宙飛行士が40分間の睡眠を取ると、作業効率が34%向上することが確認されている。
日本では政治家が国会で、ビジネスマンは大事な会議の席で居眠りをする。教師でさえ授業中に生徒が寝るのを許す。
欧米にとってこの日本の習慣は、お手本になるだろう」
何かかなり誤解されているみたいですね。居眠りのテクニックを習うとか、会議や授業中の居眠りがぜんぜんお咎めなしだとか(国会議員だけは寝ていても誰にも文句を言われないみたいですが)。
それにこれはかなり日本人に対して好意的な見方だと言えるでしょう。
今から30年ほど前に私がパリの大学に通っていた時に、フランス人の講師は「日本人が電車の中でよく寝るのは栄養が足りないからだ」と言っていました。
彼は日本にある程度の期間滞在したことがあるんですが、当時は日本食はそれほど国際的なものではなく、フランス人にとっては物足りなかったのかも知れません。
余談ですが、朝にはカフェオレとフランスパン(バゲット)にバターを塗ったものしか食べないフランス人は、そんな粗末な朝食のせいで午前中は仕事の能率が悪いと言われています。
どちらの話もどれだけ科学的根拠があるか疑問ですね。
ただ、確かにフランスでは電車(地下鉄や国鉄)の中で居眠りする人はまずいません。
それは習慣なんでしょうが、やはり安全上の問題も大きいと思います。
日本は本当に安全ですから、居眠りが可能なんでしょう(最近はいろいろと恐い事件が起きるとはいえ、全体的に見るとまだまだ安全です)。
ただ、それが仕事の能率の向上にどの程度貢献しているかは定かではありませんが。
では。
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