ユーモアは世界共通か?

少し前にある脳科学者が日本の笑いは政治風刺がないからレベルが低いといった発言をして話題になりました。

芸人からものすごい反発を受け、いったんは謝罪したものの、すぐに同じ趣旨の主張を繰り返しています。

まあ、それはいいとして、その時に少し考えたことがあります。

基本的にユーモアは難しいということです。

特に、外国のものはその国の人間だったら常識的な基本的知識の欠如と言葉の問題がありますから。

件の脳科学者がどのくらい英語ができるのかわかりませんが、おそらくネイティブと同じようには笑いを理解することは無理でしょう。

もともと、欧米人と日本人ではユーモア感覚がぜんぜん違います。

映画でも、アクションものや犯罪もの、ホラーなんかは割りと共通性があるので、アメリカでヒットしたものは日本でもヒットすることが多いんですが、コメディ映画はほとんど駄目ですね。

さらに云えば、アメリカと他の欧米諸国でもユーモア感覚はかなり違いますし、同じ英語圏でもイギリスなんかとも結構差があります。

イギリス人はかなりひねくれているんです。

ブラックと言うか。

いい例が有名な「モンティパイソン」です(しかし、知っている人は少ないだろうなあ)。

アメリカ映画で云うと、チャップリン(彼自身はイギリス出身)なんかは動きが面白いから日本でも受けたんでしょう。

後年は人情ものになりましたし。

本当の意味でのドタバタ喜劇(スラップスィック)の典型であるマルクスブラザースの映画は日本ではあまり評価されていません。

反対に「男はつらいよ」シリーズは欧米人にはなかなかわかってもらえないでしょう。

まあ、私も最初の2本以外はあまり好きではありませんが。

言葉の面白さで勝負する映画はもう絶望的ですね。

理解のしようがない。

勿論、翻訳の問題もあるでしょうが、感覚的な問題が大きい。

ウッディ・アレンの作品も日本ではほとんど理解されていないのではないでしょうか。

ところでフランスの喜劇も死ぬほど下らないものが多いですね。

ジャン・レノなんかかなりこうした作品に出ています。

日本ではあまり紹介されていませんが。

まさかあんな世界的スターになるとは思いませんでした。

まとまりがありませんが、これで終わりにします。

では。