弁論術を学ぶ

かなり前から日本ではグローバリゼーションが叫ばれていますが、実態はどうなんでしょう。

あまり進んでいるとは言えないんじゃないかな。

その原因の一つは、私の考えでは、自分の考えを論理だって述べる訓練をしていないことだと思います。

試験でも口頭試問はないようですし。

これは伝統的なものなのでしょうが、そのためか大企業の管理職でさえ発言がものすごく不明瞭な人がいます。

こんな上司を持つ部下は大変ですね。

聞き返すと嫌な顔をしますから。

余談ですがこういう人たちは本当に通訳泣かせです(何度も経験があります)。

何が言いたいのかさっぱりわかりませんから、訳しようがない。

そのくせ、通訳が入ると言葉の細かいニュアンスが伝わらないなんてことを言いたがります。

それはいいとして、日本で教育を受けた人間がアメリカやヨーロッパのビジネススクールのMBA(経営学修士)を取ろうとすると大変です。

英語や場合によっては別の言語での非常にレベルの高いディベートやプレゼンテーションが要求されますから。

大体において、日本人学生の優秀さは認められているんですが、やはりこうした弁論関係では大人しいし、表現力が落ちると考えられています。

別にアメリカや欧州の真似をする必要はないとの意見はあるでしょう。

しかし、本当にグローバリゼーションを目指すのであれば避けては通れない道ではないでしょうか。

それに、いちいち口に出さなくても以心伝心でわかる、日本には日本のやり方があると言っても、実際には行き違いや誤解が絶えません。

前から言っていることですが、私は人間関係のトラブルの多くはコミュニケーション不足が原因だと思っています。

何も弁論術を学べとは言いませんが、自分の考えを表現する努力は常にするべきだと思います。

では。