ペットの話(3)

今日もペット偏愛の話を続けます。

シカゴ大学の研究チームによると、人は寂しさを感じると動物やモノが意志を持っているように感じる傾向が強くなるんだそうです。

面白いのは、この傾向が「寂しさ」という感情に特有の現象だという点です。

例えば恐怖を感じても、擬人化傾向というのは強くなりません。

また、寂しさは嫌な経験であるだけでなく、命を危険にさらす恐れもあります。

人間は本当に孤独の中では生きていけないんですね。

人間にとって他人とのコミュニケーションというのは非常に重要なものです。

そしてそれができない時のための対抗手段として、「擬人化」というシステムが脳の中に備えられていると思われます。

要するに他人とのコミュニケーションに何らかの問題を抱えている人が、その代償としてペットに過度に感情移入し、愛情を注ぐようになるわけです。

「擬人化」しているわけですから、その人にとってペットは「家族の一員」になるのは当然でしょう。

こうい人は自分の独善的な価値観を他人に押しつけようとします。

そして、理解されなくても反省することもなく、ますます自分とペットの世界に閉じこもるようになります。

もう一つ興味深いデータを挙げておきます。

あるアンケートでは、ペットを飼っている女性は、飼っていない女性に比べ「恋人が欲しい」と答えた割合が少ないとの結果が出ています。

ペットがいる女性は結婚願望も比較的弱いとのことです。

ペットとの生活が異性や結婚への関心を薄れさせているわけです。

もう少し続きます。

では。