教育で人は変えられるか-マンデラのケース

かなり前のことですが、「マンデラの名もなき看守」という映画をやっていました。

上映館が非常に少なかったし、地味ですから、あまり知られていないかな。

有名な南アフリカ共和国の黒人解放運動指導者、ネルソン・ロリハラハラ・マンデラの話です。

マンデラは反アパルトヘイト運動※により反逆罪として逮捕され、刑務所で27年間を過ごしています。

※アパルトヘイトとは簡単に言えば一種の人種差別政策ですが、説明するのは大変なので、興味のある方は自分で調べてください。

そして、この映画は獄中のマンデラが差別意識に凝り固まった看守をそのたたずまいによって、感化する話です。

ただ、内容自体が今日のテーマではないので、これ以上触れません。

とにかくマンデラは万人の尊敬を集めるような大変偉大な人物だということをご理解ください(ノーベル平和賞も受賞しています)。

ところが、獄中のマンデラを支えたのが奥さんのウィニーのはずなんですが、2人はマンデラ釈放から1年半後に離婚しているんですね。

ちょっと意外でしょう。

実は、ウィニー・マンデラはANC (アフリカ人民族会議)女性連盟の議長を務めていたんですが、その時に"マンデラフットボールクラブ"のメンバーの殺人に関わったのではないかとの噂がありました。

また、議員として給料を受けていながら議会に出席しないとか、個人的に受けた献金を公表しなかったとか、あらゆる方面から疑惑、非難を浴びていたんです。

まあ、ここまでは噂というか、立証されていませんからいいとしても(よくもないでしょうが)、詐欺、窃盗罪では有罪となり、懲役5年の判決を受けています。

つまり、マンデラのような大人物でも、看守は変えられても、奥さんを教育することはできなかったと言うことです。

だとすれば、青少年による凶悪犯罪の際に、その両親をきちんとした教育ができなかったと責めることがよくありますが、普通の人でしかない彼らのそんなことができるはずがないでしょう。

結局、本人の生まれ持っての資質を教育で変えることなどほぼ不可能なのではないでしょうか。

長くなるので続きは明日。

では。