「炭焼き女房」と女性の自立(続き)

昨日の続きです。

しかし、言わせていただけば、この主人公の行動は中途半端ですね。

なぜかと言うと、結局のところ、炭焼きの女房になったからのです。

やはり夫によりかかっている。

本当の意味で自立しているとは言えないでしょう。

もちろん、この話が成立した当時の社会的事情もあるでしょうが。

現代なら、彼女は一人で仕事を見つけ、自立して生きるべきです。

もちろん、恋愛や結婚をしてもかまいませんが、夫を見つけないと幸せになれないという考え方は危ういと思います。

それはそうと、日本の昔話は大抵の場合、真面目で親切な人間が報われます。

そして、金銀財宝を恵まれる。

あまり自分の力で勝ち取らないような(花咲爺が典型ですね)。

桃太郎は例外ですが、これも鬼から分捕っただけですからね。

それはいいとして、話を戻すと、炭焼きの女房のような行動的な女性はその後も長い間例外だったようで、似たような話は聞きません。

ただ、これは儒教的な考え方が底にありますから、当分の間は払拭できないでしょう。

では。