今の自分の姿は過去の行動のせいではない(2)

昨日の続きです。

「もしあの大学に受かっていれば、今ごろは大企業に就職し、よい生活を送っているはずだ」

「あのとき彼女と結婚していれば、楽しい家庭を築くことができ、幸せに暮らしていたはずだ」

多くの人が自分の過去を振り返り、このような後悔の念を心に抱きながら生きています。

確かに「あのとき○○していたら」、幸福な現在を手に入れていた可能性はゼロではないでしょう。

しかし、あの大学に入っても勉強についていけず、退学してしまい、就職さえできなかった可能性もあります。

彼女とはまったく性格が合わず、すぐに離婚したり、そうでなくても仮面夫婦になっているかも知れません。

後悔の念と共に過去を振り返る人に限って、想像上の自分は、大抵今の自分よりも成功しているし、幸せに暮らしていると考えます。

しかし、幸せになれたはずの自分と同様に、不幸になったかも知れない自分もあり得るのです。

どちらが正解かなんて誰にもわかりません。

要するに、「もしあのときこうしていたら・・・」と想像すること自体が無意味なんです。

そもそも「過去」と呼んでいる概念とは何でしょう。

過ぎて去ってしまった、変えることのできない出来事だと考える人が多いでしょう。

それは違います。

過去は書き換えることができるのです。

過去とはその人の記憶の中にある、起こった出来事に対する現在の解釈だからです。

もう少し続きます。

では。