悪魔のおはなし9

前回鳥かごに閉じ込められた悪魔たちを神の国へ帰したおはなしをしました

今回はまだ帰らずに残り続ける悪魔たちを 一斉に帰すおはなしをしていきたいと思います


見張り番の悪魔がおかしな気配に勘付いた時には 逃げ終わった後でした

もぬけの殻となった鳥かごを ただ呆然に見つめる悪魔たち

(見張り番の悪魔A)

「やられたー!逃げやがったぞ ちきしょう!ふざけんなっ!

あいつ(神の子)ただじゃおかねぇ」

(見張り番の悪魔B)

「どうすんだよ これからよぉ 俺たちヤバイじゃねぇか?

もう3千ちょいの悪魔しか残ってないぜ? これで勝てんのか?神軍によ
あー どうやっても負けちまう」

(見張り番の悪魔C)

「グダグダ泣き言いってんじゃねぇ! 俺たちは悪魔だぜ 悪魔の誇りを持て このばかっ!」

(見張り番の悪魔B)

「じゃあどうするんだよ(怒)!何か勝てるやり方があるのかよ!言ってみろよ バカにバカって言われたくないね プンプンプン」

(見張り番の悪魔D)

「そうだ 地獄に帰って炎舞い上がる泉の石から力を吸収するってのはどうだ?

あの石に手をかざせば パワー全開であいつら(神軍)をぶっ倒せるんじゃね?」

周りにいた他の悪魔たちも 悪魔Dの言った事に賛同し「そうだ!そうだ!」と皆声を大にして叫びます

すると突然神の子の声が聞こえてきました

「(悪魔の)親分が仲間割れしてバラバラなのに どうやって戦うの?勝ちたいのなら一致団結して 力を合わせなきゃ!」

悪魔たちはこの声を聞いてみんな黙ってしまいました

神の子の愛溢れる声を聞いて 意気消沈してしまったのでした

令和元年7月3日

ついにこの世にまだ残っている悪魔たちにとって ファイナルとなる日がやってきます

神の子の声に病みつきになって ここにいても悪魔として戦えないと悟ったものたちが大勢集まり
その数なんと3千にも及んでいました

その中には悪魔の親分に育ててもらった恩義で 帰ることができなかった 立派な心意気の悪魔もいたのです

(※悪魔の親分について下記詳細有り)

神の子が

「さぁみんな出発するよ たらいに乗せて 川から海へと流すからね」

そう言った瞬間 あっという間に悪魔たちは海へと流れていきました

ゆらゆらとたらいに乗って流れ 海へ向かう途中 悪魔はしゃぼん玉に形を変え ふわふわと天へ舞い 神の国へ帰っていきました

無事に神の国へ帰ることができた3千もの悪魔たちは 神しか座ることを許されない 座布団に座り クリームソーダを与えられ 神に戻ったのです

最後まで恩義を忘れずにいた悪魔たちへ エホバからのそれが褒美でした

こうしてこの世にいた悪魔たちは一旦は この世から全ていなくなります

しかしこの一連の出来事が これから始まる 悪魔対神との序章でしか過ぎなかったのです

次回へ続く
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※《悪魔の親分について》

悪魔には親分がいます

大勢の悪魔の中で統制をとるリーダー的な存在です

人間の世界と同じく 悪魔の世界の中でも"派閥"があり 時として反発し合うこともあるのです

名立たる4体の親分

・アモン

・アスモデウス

・サタン

・ベルゼブブ

この4体の悪魔がトップとして動き組織化

神々や人間に対して様々な悪事を働き 問題を起こしているのです