税関と手話と通訳と

20170515070944-264c47d652666d5b457b68344d3598cd924aeb84.jpgネットニュースによると、ホノルルの国際空港に到着した聴覚障害を持つ日本人女性が手話通訳者なしで税関・入国管理係官から尋問を受け、一晩拘束されるなど差別的対応を受けたと米人権擁護団体「全米市民自由連合」(ACLU)に苦情を訴え、同連合は米国土安全保障省に改善を申し立てたとのことです。

この女性はハワイに住む恋人に会うため空港に到着したところを、係官による尋問を受けたんですね。

そして、係官に手話通訳者を紹介するよう繰り返し求めたものの、無視された。

さらに英語で読唇や筆記を強要されたが理解できなかった。

7時間に及ぶ尋問の後、女性は後ろ手に手錠をかけられ、手話を封じたまま留置施設に移送された。

携帯電話も取り上げられ、外部との連絡も不可能の状態のまま、16時間拘束された後、帰国を余儀なくされた。

女性は同連合の聞き取りに「とても怖く、心細かった。他の聴覚障害者は基本的な敬意と尊厳をもって扱われるようにしてほしい」と要望した。

ううむ、どうでしょうねえ。

私には差別的な扱いとは思えません。

まず、どの国の税関や入国管理局にも各国語の手話通訳者がいるなんて話は聞いたことがない。

さらにアメリカに日英通訳者でその上、手話通訳ができる人間がいるとも思えないですね。

邦人聴覚障害者の取り調べの場合、理想的には尋問の際に、日英通訳者に日本語手話通訳者を用意することになりますが、そんなことは普通は期待できないでしょう。

これは多分日本でも同じだと思います。

続きます。

では。