プロ棋士の天才ぶりについては沢山の逸話がありますが、たとえば、米長邦雄永世棋聖は「兄貴は頭が悪いから東大に行った」と語っています。
また、谷川浩司九段(永世名人)も、今回の少年棋士と同様、中学生でプロになったんですが、当時から将来名人になると言われていました。
わかる人にはわかるわけです。
ところで、天才少年棋士の出現により、天才の育て方とか作り方といった記事を良く見ます。
しかし、「将棋の場合、才能が遺伝するケースは少ない」んです。
さらに言えば、将棋ができる親が子供に練習を強制して、やる気を失わせる例も多い。
つまり英才教育は逆効果なんですね。
また、ある教育評論家はこの少年棋士はモンテッソリー教育(興味がある方は自分で調べてください)を受けたのではと分析したそうですが、これも的外れです。
私は将棋や碁でプロになるような人は、脳の構造が違うと思っています。
いわゆるサヴァン症候群(これも調べてください)に近いのではないでしょうか。
だとすれば、作り出すことも育てることも不可能でしょう。
最後に書いておくと将棋で29連勝はすごいことであっても、重要なのは連勝記録ではなく、どのような素晴らしい手を指すかなのです。
上に書いた谷川九段は、将棋のレベルを半手上げると評価されていました。
これは将棋の歴史を変えるくらい大変なことなんだそうです。
件の少年棋士もそのくらいの実績を残すといいですね。
では。
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