将棋の天才を育てる?!(続き)

20170706070602-c793e3b70bcf8c70cc2214c1f68fbace25b605ef.jpg昨日の続きです。

プロ棋士の天才ぶりについては沢山の逸話がありますが、たとえば、米長邦雄永世棋聖は「兄貴は頭が悪いから東大に行った」と語っています。

また、谷川浩司九段(永世名人)も、今回の少年棋士と同様、中学生でプロになったんですが、当時から将来名人になると言われていました。

わかる人にはわかるわけです。

ところで、天才少年棋士の出現により、天才の育て方とか作り方といった記事を良く見ます。

しかし、「将棋の場合、才能が遺伝するケースは少ない」んです。

さらに言えば、将棋ができる親が子供に練習を強制して、やる気を失わせる例も多い。

つまり英才教育は逆効果なんですね。

また、ある教育評論家はこの少年棋士はモンテッソリー教育(興味がある方は自分で調べてください)を受けたのではと分析したそうですが、これも的外れです。

私は将棋や碁でプロになるような人は、脳の構造が違うと思っています。

いわゆるサヴァン症候群(これも調べてください)に近いのではないでしょうか。

だとすれば、作り出すことも育てることも不可能でしょう。

最後に書いておくと将棋で29連勝はすごいことであっても、重要なのは連勝記録ではなく、どのような素晴らしい手を指すかなのです。

上に書いた谷川九段は、将棋のレベルを半手上げると評価されていました。

これは将棋の歴史を変えるくらい大変なことなんだそうです。

件の少年棋士もそのくらいの実績を残すといいですね。

では。