皆さんは「○○が○○でさえあれば...」と考えたことがありませんか。
まあ大抵の人はあるでしょう。
もう少し痩せていれば、あの大学に入ってさえいれば、結婚しさえすれば、幸せになれるのにといった感じ。
こんな気持ちを「フォーカシング・イリュージョン」と言います。
名付けたのはノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンです。
カーネマンは、「人は、収入などの特定の価値を得ることが幸福に直結しないにもかかわらず、それらを過大評価してしまう傾向がある」と述べています。
たとえば、学歴がないと幸せになれないとか、結婚しないと幸せになれないとか、あるいは正規雇用に就けば幸せになれるとか、そのような特定のポイントに、自分が幸福になれるかどうかの分岐点があると信じてしまうことです。
しかし、実際には、人が幸せと感じる理由もそれを支える人生の基盤も様々で、これで必ず幸せになれるなんて条件はないんですね。
とは云え、フォーカシング・イリュージョンが有効に作用することもあります。
漠然と進むよりも、一つの足掛かりというか、目標や基準になりますからね。
ただし、人生の現実において、いくら努力しても目標をクリアできるとは限りません。
そして、目標をクリアできなかったとき、フォーカシング・イリュージョンが試練に晒されます。
一般的には、こういう時には、簡単に諦めないことが推奨されます。
長くなるので続きは明日。
では。
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