誹謗中傷と名誉棄損

あるプロ野球選手が、奥さんに対する「そりゃこのブスが嫁ならキャバクラ行くわ」というネットの書き込みに対して、約200万円の慰謝料を請求したことが一部で話題になっています。

これには賛否両論ありますが、どちらかというとこの野球選手の奥さんを守ろうとの男気を讃える声のほうが多いですね。

弁護士によると「このブスが嫁」は同選手の妻に対して名誉感情の侵害、「キャバクラ行くわ」は同選手へのプライバシー侵害に当たる可能性があるとのことです。

しかし、思うのですが、「ブス」はそれほど酷い言葉でしょうか。

名誉棄損になるほどの。

テレビなんかでは普通に聞きますよね。

本当にいけない言葉ならば禁止しなければいけないでしょう。

そして、私の感覚では「ブス」と同じくらいの罵倒の言葉である「馬鹿」や「デブ」、「チビ」、「ハゲ」なんかも禁止すべきでしょう。

そう云えば、ごく最近も、ある民進党議員は外務大臣に対して「大臣は馬鹿ではないのか・・・」なんて発言もしています。

まあ、国会の中ですから名誉棄損に問うことはできませんが(国会の中での出来事は一種の治外法権)、本当に駄目なら国会議員が口にすべきではない。

率先して止める方向に向かわないと。

まあ、国会議員に国民の模範になれなんていう方が無理なんでしょうが。

ついでに書いておくと、上記の書き込みをした女性は、巨額請求にうろたえているとのことですが、慰謝料はいくらでも請求できますが、そのまま認められることはまずありません。

特に、アメリカと違い、日本ではこの手の金額は非常に低いんですね。

だから裁判を起こすと、時間と費用がかかるだけで、下手をするとマイナスになります。

上記の野球選手は裕福だから問題はないのでしょうが、普通の人には無理でしょうね。

ただ、ネットでの野放しになっている誹謗中傷に歯止めがかかるとすれば良いことではあるのでしょうが。

では。