タイトルに惹かれた人には申し訳ありませんが内容は大したことないですよ。
初めにことわっておきます。
今日、何となくラジオを聞いていたら、オペラの「フィガロの結婚」の曲が流れてきました。
それで思い出したのですが、普段はあまりオペラなど聞かない私も、パリに住んでいた時に、一度だけ見に行ったことがあります。
割と仲が良かったクライアントに奥さんが行けなくなったからと誘われて、浮世の義理と言うか、むげに断ることもできないため、しぶしぶバスチーユの新オペラ座にご一緒したんですね。
その時の演目が「フィガロの結婚」でした。
しかし、皆さんはこの有名な歌劇の粗筋をご存知でしょうか。
実はその重要なモチーフが「初夜権」なんです。
要するに主人公フィガロが仕えていたアルマヴィーヴァ伯爵が、フィガロの恋人スザンナに横恋慕し、一度は廃止した「初夜権」の復活を図ることが原因でいろいろと揉める話です。
これで「初夜権」がどのような権利なのかは大体想像がついたと思います。
つまり、ヨーロッパ封建時代の「結婚初夜に、領主や長老、聖職者などが新郎に先立って新婦と同衾できる」という権利のことです。
目的ははっきりしませんが、新婦が悪い病気を持ってないかとか、妊娠可能なだけに成長しているかとかチェックするためだったと言われています。
しかし、当然ながら新郎や新婦の家族はなかなか納得できないので、後年は「初夜権」を金で買い取るといった形になっていきました。
領主は「初夜権」を行使する代わりに税金を徴収したわけです(これが結婚税の始まりのようです)。
昔、見た映画で、やはり領主が「初夜権」を行使しようとして領民が暴動を起こすといったストーリーのものがありましたから、結構問題にはなっていたんでしょう(やはり馬鹿で強引な人間に権力を与えるのは良くないと言うことですね)。
日本ではこの言葉は昔も今も余り聞くことがないと思いますが、フランスでは今でも結構使われることがあります(フランス語ではdroit de cuisage)。
勿論、本来の意味ではなく、社長が女性従業員に手を出したり、先生が学生と恋愛した時などにジョークとして使われるのですが。
確か何かの本に日本にも「初夜権」があったとの話を読んだことがあると思うのですが、定かではありません。
ネットで調べてもよくわからないので、私の思い違いかも知れませんが。
では。
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