幸福の定義

昔から色々な人々が「幸福」について名言を残しています。

「今この瞬間にあなたが無常の喜びを感じていないとしたら、理由は一つしかない。自分が持っていないもののことを考えているからだ。喜びを感じられるものは、全てあなたの手の中にあるというのに。
」とはアントニー・デ・メロの言葉。

「幸福になりたいのだったら、人を喜ばすことを勉強したまえ」とはM.プリオールの言葉。

「世の中には幸福も不幸もない。ただ、考え方でどうにでもなるのだ。」とはシェイクスピアの言葉。

「幸福人とは過去の自分の生涯から満足だけを記憶している人々であり、不幸人とはそれの反対を記憶している人々である。」とは萩原朔太郎の言葉。

これらの言葉は的を射た「幸福」を語る名言だといつも思います。

特にアントニー・デ・メロの言葉と萩原朔太郎の言葉は皆さん何となく納得しちゃいませんか?

人はどんなに望んでも、どうしても叶わない事って誰でもありますよね。

男性なら就きたい職業に就けず、夢と現実のギャップに悩む方が多いですし、女性なら復縁したい相手や不倫相手、又は結婚の縁が手に入らない苦しみを味わっている方が沢山います。私の場合は...ちょっと大げさに言うなら「両親を取っ替えたい。」。血縁の両親を取り替えるなんて絶対叶わない事でしょう?

どうやっても手に入らないものに固執してもどうにもならない。じゃあ、自分に与えられた「手に入るもの」の中から幸せを見つけ出すことができないと、人生全てが真っ暗になったような気持ちになってしまうと思うのです。

貴方は過去と現在の人生を振り返ってみて、楽しかった事の方が多く思い出されますか?それとも、悲しかったことなど不運な出来事の方が多く思い出されますか?

過去と現在の自分の人生の中に楽しい事がちゃんと見えますよ、という人は「幸福になれる(幸福を感じ取ることのできる)人」。私には悲しい事や嫌な事しかありません、という人は「不幸な(不幸を人より多くキャッチしてしまう)人」。

人生において、なぜ不運が起きるかというと、人の精神力を成長させるのは、幸せな出来事ではなくて、不幸な出来事の方だからです。忍耐力や、どうやって不運からはい上がるかを工夫する力を身に付けるため、人間には成長が必要な時に不運というか、試練が与えられます。

霊能者や占い師や精神科医やカウンセラーやヒーラーなど他人を導いたり癒したりする職業の人間は小さな頃から沢山の不運を経験している人が多いです。これは、人の苦しみがわからない人にはとうてい無理な職種だから、こういう役目を背負って生まれてきた人間は、試練を多く与えられるのです。多くの苦しみを経験し、人の苦しみが少しでも理解できる人間になりなさいという学びなのです。

ずっと人生不運続きの人は、不運をきっかけに成長するという事がなくて、忍耐力をつけるどころか、嫌なことから目をそらして逃げようとしてしまうという性質が変わらないからいつまでも「成長しなさい。」というサインの不運が起こり続けるものです。どこかでその仕組みに気が付けばどん底からはい上がって大きな幸せをつかみますし、死ぬまで自分の見たくないものは見ないで「運が悪い」「周りの人に恵まれない」と自分以外の所に不運の原因を転嫁し愚痴り続ける人は一生不幸からは解放されません。

同じ不幸が起こっても、すぐに「つらい、苦しい。」と嘆くだけの人と「いつか見てろよ!」と苦しみをバネにして踏ん張る人とどちらが不幸からはい上がるのが早いかは皆さんもわかりますよね。前者は精神的な成長がなかなかできない人です。成長しないから何度も同じ不運に出遭ってしまいます。

自分の不幸にばかり目が行って幸福を感じられません、という人は、「人生はこの世の修行。元々不幸で当たり前。」と、不幸というものを当たり前の事として受け入れてみて下さい。そうすると、小さな幸せでも喜べるようになれるかもしれません。人生は幸せなもののはず、と思うと、どうして不幸が訪れるのか納得が行かなくなりやすいものですから。

他には、毎日「今日の良いこと」という日記を付けるのもお勧め。今日の嫌なことならすぐ書けちゃうので、嫌な出来事は書かず、その日の良いことを無理矢理にでも探してマメに日記にします。そうやっているうちに、自分に与えられた人生の中から「幸せ」を見つけ出す力が身に付く事もありますよ。思ったよりも自分が不幸ではないという事を発見した人もいます。

自分の手に入らない願望一つにのみ「幸せ」をあてはめないで下さい。例えば、医者になりたかったのに親の資金がなくてあきらめた人が、「自分の幸せは医者になる事だったのに。」と医者になる願望が叶うことのみを幸せと限定してしまうと、医者になれなかったらその人の人生はその先どんなに別のチャンスがあっても「医者になれなかったから不幸だ。」となってしまいますもの。

どうにもならないことはとりあえず後回しにして、できることからチャンスをものにしていく、そういうフットワークの軽さを持てれば、一番望んでいる事が叶わなくとも別の事柄から幸福を見つけ出すことができるんです。

私の幸福は○○できること、と幸福を限定しないことが、不幸から逃れられないでいる人の足かせを取るためには重要なポイントだったりします。固執を手放す事、考えてみて下さい。

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