言霊についての考察(3)

昨日、言霊の例として書いた忌み言葉は、日常でもよく聞きますし、特に冠婚葬祭や受験などの時には神経質になっているのか、うるさく言う人が今でも結構いるようです。

ただ、ほとんどの人は本気では信じていないと思います。

また、言霊をこうした語呂合わせによる験担ぎ以上のものであり、「人の思いや祈り、念は人の言葉に乗って周りに影響を及ぼしていく。

それが良いものであれば良い影響を、悪いものであれば悪い影響を与える」との考え方もありますが、これも単なる迷信だと片付けてしまう人も多いでしょう。

しかし、これに似た現象が現実にあります。

「自己成就予言」と言い、科学的に検証されています。

「自己成就予言」とは、個人が、意識的あるいは無意識的に、自己の予言や主観的期待に沿うような結果を生じさせる行動をとったために、自己の予言や期待通りの結果が出現する現象、または、そのような予言のことを言います。

つまり、ある情報を与えられ人々が、その情報が正しいと認識する時、その情報に応じて自分の行動を選択します。

そして、その行動が実施された結果、最初の情報と一致した結果が実現するわけです。

当事者には当初の情報が正しかったことを証明されたように感じられますが、実際には情報の正しさとは関係がありません。