昨日まで見てきたように、言葉にはそれ自体が持っている力があります。
人はこの力を昔から意識的、無意識的に人の心を誘導するために利用してきました。
これも一種のマインドコントロールと言えるかもしれません。
たとえば、差別用語や放送禁止用語ですが、単に特定の言葉の使用を禁止しても、本当の問題を覆い隠すだけで意味がないと言われることがあります。
しかし、ある言葉が使われなくなることによってその事象の存在自体が希薄になることがあるんですね。
反対に禁止用語として注目させることによって意識を高めることもできます。
様々な要素が複雑に絡まりあっていますから、一概には言えませんが、そのお陰もあって、いわゆる差別問題も昔と較べると随分少なくなってきたと思います。
別の言霊の例として、キャッチコピーを上げることができます。
複雑な事象を簡潔かつ印象的な言葉で表わせば、人の記憶に残りやすくなり、社会的な浸透度が上がります。イメージばかりが先行してしまうという欠点はありますが。
優秀なコピーライターは現代の言霊使いと云えるでしょう。
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